こんにちは。

ハートフル歯科のドクターM

本山です。

今回は、前回からのブログの続きです。

40才 女性

左上5番

前回までの治療において、左上5番にファイバーコアで支台築造を行いました。

2回目の治療時に歯肉を確認してみますと、口蓋側歯肉付近においては歯肉がやや陥入していることが分かります。

クリアランスの確認を行いました。

今回はクラウンレングスニングを行う前処置として仮歯の作製が目的です。

仮歯の作製前に口蓋側歯肉を整えました。

一から仮歯を作製しました。

噛み合わせも問題なさそうです。

仮歯除去後、手術前の状態です。

意外とこの状態でも良さそうな感じになっているのは気のせいでしょうか(*^▽^*)

外科処置のため、出血が多く画像などは省略させていただきます。

この患者様はその後外科処置も終えて、被せ物まで無事に装着することができました。

治療後も経過良好となっております。

現時点で同様の被せ物の脱離は起きていません。今後もメインテナンスでしっかりとチェックしていきたいと思います。

ここでクラウンレングスニングのおさらいです。

クラウンレングスニングとは、歯冠延長術とも呼ばれる歯肉処置の治療法です。

虫歯が進んで歯肉の上に出ている歯冠部分がほとんど無くなって、歯根の方まで虫歯が進行してしまい、歯肉が覆い被さった状態になってしまうと、通常の虫歯治療では歯に土台が作れないため抜歯になります。

しかし、クラウンレングスニングで歯肉を少し下げて、歯肉の下にある根を露出させると、露出した根に土台を立てることが可能になるので、抜歯しないで被せ物を作ることができるというわけです。歯の根自体を矯正力で引っ張り出すエクストルージョンとの併用が多く用いられています。

歯を残すための治療法として、クラウンレングスニングはポピュラーな術式ですが、やはり適応症例と非適応症例の見極めをしっかりと行い治療に取り組むことが大事であると思われます。

今日も一日頑張りましょう!

“すべては患者様の笑顔のために”

今後ともよろしくお願い致します。

本山 直樹

医療法人社団徹心会ハートフル歯科