こんにちは
ハートフル総合歯科グループの歯科医師井上貴史と申します。
今回は左上の奥歯の左上第二大臼歯のセラミック治療をした内容について書きたいと思います。
前回のブログです→https://heartful-konkan.com/?p=19790&preview=true

前回まではむし歯を取り除きむし歯の深い部分に裏層といって歯科用のプラスチックのコンポジットレジンでコーティングをしました。
今回はコーティングした後の治療の流れについて書きたいと思います。
患者さんは白いセラミックでの修復を希望されています。
セラミックを使用した治療は自費治療になります。
セラミック修復をするためにまずは形成といって歯の形を整えます。
セラミックは適正な厚みがないといけません。
なぜなら、厚みが取れない薄いセラミックは歯科技工士さんが作成中に割れてしまい作成できません。作成できたとしても口腔内に入れた後に咬合力や歯ぎしりなどでセラミックが欠けてしまったりしてしまいます。
そのため、適正なセラミックの厚さを確保するために形成を行います。
厚さを見る際は上の歯と下の歯が咬んだ状態でどのぐらいクリアアンス(隙間)があるかチェックします。
咬み込んでいる場合はなかなかクリアランスを得るのは難しいです。

こちらは左上第二大臼歯を形成しているところです。
形成はセラミックの厚みだけではなく、滑らかな形も必要です。
デコボコしている形態だとセラミックインレーの適合不良の原因となります。
形成時には特にクリアランス、滑らかな形態を注意して行います。
形成後は印象といって歯型を取ります。
その後、歯科技工士さんにセラミックインレーを作成してもらいます。
患者さんとよく相談してセラミックインレーの色を決めます。
ホワイトニングをされている方やこれからする方、特に白い歯にされたい方などご要望を確認します。
出来上がったセラミックインレーをまず試し入れ(試適)を行います。
適合や色などが問題なければセラミックインレーを取り付けていきます。
セラミックインレーはセメントという接着材で取り付けます。

こちらはセラミックインレーを取り付けた後の余剰なセメントを除去しているものです。
セメントが残ってしまうと歯肉が炎症を起こしてしまいよくありません。
その後、咬み合わせをチェックします。
咬み合わせや余剰なセメントが除去できたら最後に研磨といってセラミックインレーを磨きます。

こちらがセラミックインレーを取り付けた状態です。
舌でセラミックを修復した歯を触ってもらい気になることがないか患者さんに確認してもらいます。
問題がないことを確認して終了となります。
後日、使用してもらい必要に応じて咬み合わせの確認を行います。
これでセラミック修復の内容は終わりです。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史

医療法人社団徹心会ハートフル歯科