こんにちは!ハートフル総合歯科グループ 歯科医師 小坂井 竜也です。

今回は、かつて中心結節についてブログでお話しさせていただき、そちらを見て来院された方がいらっしゃったので、再度、中心結節に対する危険性を周知していただくために改めてブログを書かせていただきました!

前のブログでは、中心結節の危険性や、中心結節が割れて根っこが成長中の歯の神経が死んでしまった場合のお話(リバスクラリゼーション)のお話をしていきました。

今回は、中学1年生の患者さんで、中心結節に何らかのダメージを負い、痛みを生じていらっしゃった方でした。他院で神経を抜かなくてはならないと診断を受けて、セカンドオピニオンということで当院にいらっしゃいました。

まずは、お口の中をチェックです

左下5番(奥歯の手前の歯)の中心に突起が見えるのがわかります。

これが中心結節ですね!

これがややかけてるかな?という感じです。

過去に痛みが強く、前医で痛み止めと化膿止めを飲んでやや落ち着いてきている様子です。

次に歯を叩いて見たら痛みを感じました(打診痛)

次は、神経がダメージを受けて死んでしまっているかを調べる検査である

歯髄電気診断を行いました!

そうしたら、鈍い痛みが、他の健全な歯と同じように感じました(電気診)

レントゲンを見て見ましょう!

写真

神経が突起に向かって一部伸びています!恐ろしいですね・・・

また、中学一年生ということで年齢を鑑みるとほぼ根っこの先は完成しそうです!

ここまで根っこが完成に近いと、前述のリバスクラリゼーションの適応は難しくなり、根っこの完全な成長が難しくなるため、通法のMTAセメントで、根っこの先の開いた部分を物理的に埋めていく方法がとられます。

このケースは、膿んでしまっている状況ではなさそうだな、と判断しました!

最終的な診断は可逆性歯髄炎、つまり、一時的な神経の炎症が起きているが、「治る可能性のある」状態と判断しました。

あとは、時間が解決するのを待つことが大切なので、その歯に対する炎症を抑えるお薬を出させて経過観察となりました!

患者さんも納得されたようで、よかったですし、自分本人としても、この年齢で神経を抜くこことは非常に残念なことなので、その状況を回避できそうなことが喜ばしかったです!

ともかく、前医の診断や適切な投薬が功をそうしてくれていたので、感謝ばかりです!

 

あとは、このむき出しになった中心結節が左右ともに存在しているので、次回は、この部分を保護していきます!

その方法を画像、および動画でご紹介する予定です!

すべては患者さんのために!

 

 

 

 

医療法人社団徹心会ハートフル歯科