むし歯治療後のコーティング
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、左下の歯の詰め物が欠けて来院された患者様のケースについての続きを書きたいと思います。
患者様は麻酔があまり効かないため下顎孔伝達麻酔を行って無事にむし歯の除去まで終わることができました。
今回は麻酔が切れた後に痛みやしみるなどの症状が出ないように歯面にコーティングを行う内容になっております。
この画像はむし歯を除去後になります。
これから治療する歯にコーティングを行います。
お口の中は湿っています。
歯にコーティング材を塗る時はなるべく乾燥していないと歯と材料が接着しません。
そのために、ラバーダム防湿というゴムのマスクのようなものをお口につけます。
よく根管治療の際に使用するものと同じになります。
まず、クランプという金属を歯に装着していきます。
ラバーダムのクランプを歯にかけました。
歯とクランプの隙間から唾液が入ってこないように白い材料をいれて封鎖性を高めます。
オラシールと呼ばれる材料を使用しています。
唾液が入ってこない状態かどうかを確認します。
特に今回は下顎の大臼歯部で舌もありなかなか乾燥した状態を維持することが難しい部位です。
そのため、防湿が非常に重要となります。
これで、ラバーダム防湿が終わりました。
歯がしっかりと乾燥していないとコーティング材もうまく接着できないません。
ピンセットを使用してボンディング材を乾燥した歯に塗布します。
ボンディング材を塗布後10秒間待ちます。
その後、エアーをかけてから光照射器で光をあてます。
コンポジットレジンという歯科用のプラスチックを入れます。
この時に気泡を入れないように慎重に詰めていきます。その後、光照射をして硬化させます。
コンポジットレジンが完全に硬化しているか器具を触って確認します。
コンポジットレジン硬化後に形を整えていきます。
この歯はセラミックインレーにする予定です。
セラミックインレー専用の形にしていくため、
セラミックインレーに必要な厚みや形に形成していきます。
セラミックは咬み合う上の歯(上顎第二大臼歯)と咬んだ状態で一定量の隙間がないといけません。
隙間がない場合はセラミックの厚みがとれなくなります。
厚みがとれないセラミックは歯科技工士さんがセラミックインレーを作製できません。
セラミックインレーが作製できたとしても口腔内でセラミックインレーが割れてしまうなどのトラブルが起きてしまいます。
形成する時は厚さ、丸みのある形など意識して行います。
今回はセラミック治療をする際のコーティング、形成について書かせて頂きました。
さぁ、今日も一日頑張りましょう!
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹