こんにちは。
ハートフル総合歯科グループの歯科医師井上貴史と申します。
今回は歯周病について書きたいと思います。
まずは、歯周病ってどんな病気?
歯科の病気の二大疾患は、歯周病とむし歯です。
日々、診療をさせて頂いて患者さんが歯科医院へ来られる目的で、
歯石をとってほしい
クリーニングをしてほしい
歯肉から血がでる
口臭が気になる
歯ぐきが腫れた
など歯周病に関することで診察する機会が多いと感じます。
歯周病は財団法人 8020 推進財団「永久歯の抜歯調査(H17年より)」から、歯を失う原因は、
第1位歯周病
第2位むし歯
第3位その他(外傷、破折など)
となります。
厚生労働省の歯科疾患実態調査から4mm以上の歯周ポケットを持つ人の割合は、高齢になるにつれ増加しており年次推移を見ると、この調査ではほぼ全ての年代で高い値を示しています。

歯肉出血を有する人の割合は、15歳以上の年齢階級で30%を超え、30歳以上55歳未満で40%を超えます。
自覚症状があまりない軽度の歯周病を含めると30歳以上の方の約80パーセントは歯周病にかかっていると言われています。歯周病は歯を失う大きな原因となります。

歯周病はこんなに怖い!
歯周病はむし歯のように鋭い痛みや知覚過敏症状のようにしみる症状などがあまりありません。
つまりは、自覚症状が少ないのです!!
自覚症状が出た時には歯の周りの歯周組織が破壊され、場合によっては歯を抜かないといけない状態になる可能性があります。

歯周病は細菌の感染症です。『歯周病菌』の塊のバイオフィルム(デンタルプラーク、歯垢)と呼ばれる細菌が原因となります。『歯周病菌』は歯周ポケット(歯周病となった歯と歯肉の間の隙間)を作り、歯肉の奥へ進んでいくと歯を支えている歯周組織(歯槽骨、歯肉など)を失います。歯を支えている歯槽骨を失うと、歯は徐々に揺れ始めグラグラになり最終的には抜けてしまいます。

歯周病予防するためにはバイオフィルムの除去が重要となります。そのためには毎日の正しい歯磨きや定期的に歯科医院でのクリーニングの継続はとても大切です。

歯を失う原因の第1位と言われる歯周病の治療をして1本でも歯を残せるように、患者さんに貢献していきたいと思います。

今後ともよろしくお願いします。
井上貴史

医療法人社団徹心会ハートフル歯科