ブリッジを外したら、歯肉から出血しました③
- こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、前回からのブログの続きです。
43才 女性
右上5番
まず、無菌的環境を整えるべくラバーダム防湿が行えるように、
コンポジットレジンにて隔壁を作成しました。
根管と根管壁にこびりついているガッタパーチャを徹底的に
除去していきました。
だいぶキレイになってきましたね!
根管内の清掃と消毒を行いました。
根管内に消毒のお薬を入れて根管貼薬しました。
2回目の治療終了です!
3回目の治療になります。
根尖部に出血が見られますね…
再度、根管内の清掃と消毒を行うことで、根尖部の状態も落ち着いてきました。
根管貼薬にビタペックスを選択しました。
根尖部の出血状態を鑑みて根管貼薬材を変えてみました。
3回目の根管治療を無事終えることができました。
この患者様は4回目で根管充填まで終了して、その後ファイバーコアによる支台築造を行い、ブリッジの支台歯として形成して型取りまで進みました。
最後に根管充填の目的についてお話しておきます。根管充填の目的は大きく分けて二つあります。一つ目は根管の清掃拡大と消毒によって無菌化した根管に細菌が侵入して再感染しないように封鎖することです。根尖歯周組織は、根管を緊密に充填して根尖歯周組織との連絡を遮断することによって、根管を介して刺激を受けることなく安静が保たれるというわけです。二つ目は、根管の清掃拡大と消毒を徹底しても、取り除くことのできない細菌が根管内に残存しめおり、除去しきれなかった細菌を象牙細管内を含む根管内に封じ込め、不活性化させて再活動を防止することになります。
しかし、根管充填を行っても根管口が口腔内に曝露された場合には細菌は3〜60日で根尖孔付近に到達すると言われています。従って、根管充填後は早期の歯冠修復による歯冠側からの漏洩防止が重要となるわけです。
根管治療の一連の流れはいつも変わらず、的確な処置を行うように日々努めております。
今日も一日頑張りましょう!
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹