リバスクラリゼーション 症例②
こんにちは!ハートフル総合歯科グループ 小坂井竜也です。
前回のブログの後半のお話で、リバスクラリゼーションの術後をレントゲンと一緒に見ていきます!
一週間後、MTAセメントが固まっているのを確認して一ヶ月後です。
あれ?ほのかに根っこが成長しているかも!?これはいけるかもしれない!
従来型のアペキシフィケーションと違ってお薬の交換が必要ないので、このまま様子を見ていきます。
4ヶ月後
根の成長が見られ、根っこの先の透過像がなくなっているので、良好な治癒が確認できました!
半年後
根もほぼ封鎖され、レントゲン像も良好なことが確認できましたので、この後ファイバーコアという歯に優しい土台を立てました。歯質のほとんど残っていたのでこれで治療終了となりました。
従来型だとここでまた、根っこの治療が必要なのですが、リバスクラリゼーションは不要なので余計な治療をして歯を痛めることがありません!
そして術後1年が経ちました。
今の所、再感染もせず予後良好と言えるでしょう!本当に治療できてよかったです!
そして、MTAがない場合に行われた、同じような、水酸化カルシウムを使用したアペキシフィケーションと言おう方法では、最終的に薬剤を全て除去して最終的に根管に通法どうりの充填材を入れます。
しかし、リバスクラリゼーションの場合は、MTAを置いた下の根っこの成長後の神経の生存が期待できるのでMTA、は除去しません。これは後日お話ししていくVPT(バイタル パルプ セラピー)と考え方は共通します。
ただし、歯根の成長中のような神経が活発な状態の時にしか応用できません。
MTAの封鎖性も高いので、上からの細菌感染も考えにくいのです。
注意事項があるとすれば、どうしてもリバスクラリゼーションを行なった歯でも歯根破折は起こりやすいということは伝えていかなくてはなりません。
新しい治療なので今後、責任を持って経過を追っていくことがとても大事になります。
今回はうまく治癒してくれたケースなのですが、どうしてもその条件やその人の身体の反応に委ねる難しい治療なことは変わりありません。
でも、このように従来では長期予後が難しい、歯を残すことが難しい場合でも助けることができる方法があるのなら、私は全力で治療に取り組みたいです!
もし、このような、根っこが完成していない歯が感染してしまった場合があればご相談ください。
全ては患者さんのために!