こんにちは。

東京都三鷹市ハートフル歯科の本山です。

“関東歯内療法学会 第15回学術大会・総会”

参加してきました!
会場は立ち見の方が出るぐらいの大勢の人と熱気で
溢れかえっておりました・・・

   

   

今回の学会のテーマは、「MTAをよく知ろう!」

ということで私も日々の臨床の中でMTAを

使用することが多々あります。

   

そのため、日本のMTA臨床応用のフロントランナーとして高名な臨床家の先生方のお話を楽しみに

学会へ参加してきました。

MTAに関しては過去のブログでも

数回ふれていますので、詳細は過去のブログを

ご参照いただければと思います。

MTAの臨床応用へは現在幅広くされています。
断髄根管充填パーフォレーションリペア

逆根管充填などその使用方法は多岐に渡っており、

また多くの論文でその所用性質や臨床結果が高く

評価されていることで、現在の根管治療において

今や必要不可欠な材料と言えるでしょう。

今回の学会講演の中で

私が一番興味を惹かれたのは、
兵庫県ご開業の高田先生の講演内容でした。
テーマは、

「攻めの直接覆髄with BioMTAセメント」
MTAセメントの優れた性能により、

抜髄症例が劇的に減ったとのことでした。
“VPT”のお話です!
VPTの詳細は、過去のブログをご参照下さい。
現在、MTAには多くの類似するものが

発売されています。
そんな中、MTAには変色という欠点が

あったために、審美領域に用いることが躊躇されていた経緯があります。

高田先生は“直接覆髄”というケースにおいての
ベストなMTAセメントはどれがいいのかということについて数あるMTAセメントの中からの

選択基準について講演して下さいました。
4つのキーワードを元に選択していきます。
「短い硬化時間」 

「Wash out(流れる)しないもの」「変色」

「不純物であるヘビーメタルができるだけ

 入っていないもの」

その結果、RetroMTA(日本名BioMTAセメント)
有効的であるということが分かりました。
大変興味深い講演内容でした。
私自身、そこまで深く考えていなかったことを反省するとともに、とても勉強になりました。

最後にもう一つテーブルクリニックにおいて、
東京都世田谷区ご開業の金丸先生のお話も
とても興味深かったです。
テーマは、
「エンドと咬合のかかわり

 -1本の歯の長期保存を考えて-」
歯髄炎を含む根管治療の必要な歯は、単に細菌感染由来だけではなく咬合が原因で根管治療が

必要になってくる歯がかなりの確率で

存在しているということなのです。

井上先生のブログ、“マイクロマスターへの道”の中でもマイクロクラックの話がありますので

是非ご一読してみて下さい!
金丸先生は、
「患歯がどのような過程を経て

 虫歯になったのか?」
「なぜ、歯髄炎になったのか?」といったような

その歯の歴史を考える必要があり、そのためには

患歯だけではなく口腔内全体を
診る必要があるということを仰ってしました。
根管治療の失敗はそのまま補綴処置(被せ物)の

失敗を意味し、またその逆に補綴処置後の不適切な

咬合関係は同様に再び根管治療の失敗を

引き起こすことにもなりかねない
ということになります。
歯が長期間機能していくためには、

適切な根管治療と的確な咬合関係の構築が

当然必要なのであるということでした。

今回の学会で発表されていた先生方の講演は

どれも素晴らしく、明日からの臨床に

大いに参考になるものばかりでした。
私も明日からまた頑張っていきたいと思います!

“すべては患者様の笑顔のために”

今後ともよろしくお願い致します。

医療法人社団徹心会ハートフル歯科