根管治療を極める!! ~さらなる高みを目指して~ (18)
こんにちは。
東京都三鷹市ハートフル歯科の本山です。
今回は、Fractured Cuspについて
書きたいと思います。
Fractured Cuspとは、歯冠部の破折です。
咬む面の尖っている山の部分が、
薄く弱くなってしまった場合に生じる
山の部分の破折のことを言います。
ただ、この破折が神経に損傷を与えることは
少ないと言われています。
つまり、根管治療を行うことはないでしょう。
しかし、根管治療と破折は一緒に
考えないといけません。
なぜなら、破折部分が大きくなると、神経の痛み
もしくは感染して根の病気になるからです。
そして、根の痛みや腫れが引かないケースに
破折が絡んでいることがよく見受けられます。
場合によっては、抜歯の可能性もあります。
診査・診断が重要です!
Fractured Cuspは通常、ひびの入ったところまで
被せてあげることで、修復可能です。
その場合に、銀歯よりもセレックの方が
長期予後はいいかと思います。
今回は、右上の奥歯のFractured Cuspを
セレックの1day トリートメントで
治療したケースです。
<症例③>
40代 女性
主訴:他院で右上の奥歯にひびが入っている
と言われた。
痛みは数日前にあった。
現在、痛みはおさまっている。
噛み合わせを診ると、ちょうど破折した部分の
噛み合わせが強い状態でした。
ブロックは、エナミックというブロック
(2M2-HT)を使用しました。
エナミックについては、
理事長のブログを御覧下さい。
最後に、破折は診査・診断が非常に重要です。
ハートフル歯科のドクターは全員、
歯科医師雑談会などを通じて、
知識の共有化を行っていますので、
いついかなる時も破折に関しては、
確認するように心がけています。
“すべては患者様のために”
今後とも、よろしくお願い致します。