こんにちは!ハートフル歯科総合グループ、小坂井竜也です。

今回は、入れ歯の噛む歯がすり減ってしまった患者さんのお話です。

このかたは、数年前に当院で入れ歯を作成し、当時は噛み合わせも良好で、ばっちり使えてました!

メンテナンスにも真面目に通ってくださっていたかただったのですが、昨今のコロナ禍のため、なかなか通院が難しい状況になってしまっていました。

そして、今回久方ぶりに来院された際の主訴は、入れ歯の前歯が欠けてしまったから見てほしいとのことでした!

写真

確かにかけている。でも、もっと違和感がありました。

それは上の入れ歯にポリグリップのような接着剤を塗って入れ歯を使用していたことです!

これは異常事態です!特に上の入れ歯ではポリグリップのような粘着剤はちゃんと機能していれば使用しないで良いはずなのです。

つまり、普通に使うと上の入れ歯が落っこちてしまうということ・・・

この辺が前歯がかけてしまった原因に強く関連していると思いました。(おっことしているわけではないので)

では、前歯がかけてしまった事、入れ歯が落ちてきてしまう事の原因を調べていきます!

まずは、上の入れ歯を入れて手指圧でおします。

これにより入れ歯の適合そのものがあっているかどうかがわかります。

結果、痛みもなく問題ありませんでした。

次に、噛み合わせを確認します!

色紙で噛んでもらいました!

入れた時より噛み合わせがかなりすり減っている!

比較?咬合面観

そして、入れ歯を入れた時と比べてかなり前歯で噛んでいるようになりました!

これで答えが出ましたね!

まず、前歯がかけてしまった事、入れ歯が落っこちてしまっている原因は。

「奥歯がすり減ったことによる、前歯咬みの突き上げによるもの」

の可能性が高いと診断されました!

患者さんの噛み合わせは元々非常に強いことは、上顎の骨隆起を見ればわかります!

歯がある時から、強い力を受けていたので、その代償として骨ができていたのです。

この隆起があっても最初は入れ歯の吸着には問題ありませんでした。これは十分な部分を入れ歯の範囲が覆っていたことと、噛み合わせが適正だったからです!

この辺がわからないと、簡単に骨の隆起のせいだとして、入れ歯の周りを改造してしまう場合があるのですが、噛み合わせに問題がある場合は絶対に使える入れ歯になりません!この辺がよくある落とし穴ですね。

私のブログで再三訴えてきた、入れ歯はまず「咬合」ということなのです!

これで原因がわかりました!

原因がわかったら、次は、改善をしなくてはなりません。

さてどうするのか?というと

答えは・・・入れ歯の歯を新品に交換するします!

そんなことができるのか?できるんです!

次回、からは実際の治療に移ってていきます!

 

全ては患者さんのために!

医療法人社団徹心会ハートフル歯科