歯牙移植症例集２０２３⑦ 〜補綴編〜
みなさんこんにちはハートフル総合歯科グループの野田裕亮です
今回は歯牙移植症例集２０２４の第３弾をお送りしています
今回お送りする歯牙移植は埋伏歯を移植歯とする歯牙移植法です
今回の患者さんは３０代の女性
左下の一番奥の歯が虫歯により保存できないとのことで悩まれている患者さんでした
萌出している親知らずがなく、リスクもお話した上で埋伏した親知らずを利用した
歯の移植を行う計画を立てました
まずは保存不可能な抜歯から行い抜歯後待機移植を試みます
移植完了後の状態
術後２週間が経ったところ
根管治療が終わったところ
この頃には歯肉も引き締まってきており
揺れももうありません
歯肉の状態を見ながら仮歯そして被せ物へと進めていきます
土台を建て
仮歯を入れて噛み合わせの確認
ブラッシングの見直しとケアのしづらさがないかの確認
を行います
歯肉周りも引き締まってきており
ここまで来れば移植した歯なのかどうかもわかりませんよね。
この患者さん移植後に妊娠が発覚し、しばらく来院が途絶えてしまいましたが
治療期間が空いてしまう前に根管治療までを終えられていたので
無事治療を再開することができました
これが１年開いた状態
仮歯のままだったため汚れのつきやすさから
若干の歯肉の腫れはあったものの
概ね問題なし
仮歯を外し
形を整えたら
被せ物を入れて終了です
今回は保険治療での歯の移植を望まれていたため
最終的な被せ物は銀歯での補綴となりました
現在は他の歯の虫歯の治療も終了し
定期検診に継続して通われています
埋伏歯と利用した歯の移植
もし他に移植候補の歯があるのであれば積極的に選択する治療法ではありません
しかしながら埋伏した移植歯であっても
確実な診断と慎重な施術により今回の様に歯を残すことは可能です
もし抜歯と診断され
その後の治療法に迷っていらっしゃっる方が周りにいたら
「歯の移植」という治療法があることを教えてあげてください
全ての歯に適応になるものではありませんが
場合によってはあなたの歯を残す手助けができるかもしれません
何かありましたらご相談ください
あなたの歯が１本でも多く残せますように・・・
