歯牙移植症例集2022⑦〜固定除去編〜
こんにちはハートフル総合歯科グループの野田裕亮と申します。
今回は今年7シリーズ目となる歯牙移植症例集となります。
前回から準備編、手術編、固定除去編、根管治療編、被せ物編と5ターンに分けて
お話させていただいております。
以前のブログやY O U T U B Eも一緒にご覧いただければ
歯牙移植のイメージもつきやすいと思います。
よければそちらもご覧ください。
ブログページ内のT A G タグ内の「Dr.野田」もしくは「歯牙移植」から
過去の投稿に飛ぶことができます。
今回は固定除去編として手術後の固定除去をお話していきます。
前回は左上親知らずを左下の奥歯の欠損部に移植を行いました。
前回のブログはこちら
前回のフラップレスの歯牙移植の術直後の状態がこちら
縫合糸により固定をした上で、
医療用接着剤で移植歯の固定を行います。
この状態で4週間ほどの固定を行います。
歯肉に切開・剥離を加えていないため、歯肉の治りも
通常の歯牙移植に比べて良好です。
術後4週間経過した写真がこちら
頬側の歯肉も隣接する歯の周り同様、
キレイなピンク色をしているのがわかると思います。
固定除去をしていきます。
さすがに医療用接着剤の中までは歯ブラシが届かないので、
直下は歯肉がやや腫れていて、出血っぽさはありますが、
固定除去の日からしっかり歯ブラシが届けばすぐに引き締まってくることでしょう。
歯の揺れもさほどないため、ここからは固定なしで
根管治療を行いながら自然治癒を待つようになります。
引き続き硬いものの食事は気を付けてもらいながら、清潔に保ってもらうために、
歯科衛生士さんのケアやブラッシング指導も欠かさず行なっております。
今回のケースのように4週間後の固定除去で歯の揺れが落ち着いてくるケースの場合は
その後の固定は必要ありませんが、
移植歯の状態、移植床の状態、歯周組織の状態によっては
もう少し固定期間を設けるケースもあります。
その場合は次の根管治療を進めつつ、簡易的な固定に切り替えていきます。
なぜ根管治療は術後4週間程度から始めなければならないのか?
その辺りは次回のブログでもお話したいとおもいます。
保存不可能と言われた場合、
もしかしたら「保存的治療」によって治せる術があるかもしれません。
抜いてしまうその前に一度ご相談ください。
あなたの歯が1本でも多く残りますように・・・