エクストリュージョン症例集2021② 〜最終補綴編〜
こんにちは
ハートフル総合歯科グループの野田裕亮と申します。
前回からはエクストリュージョン症例集2021の第2弾としてお話させていただいておりますが、
前回は仮歯編と題してエクストリュージョン後の仮歯のステップまでのお話をさせていただきました。
前回のブログはこちら
https://heartful-konkan.com/blog/dr_noda/19753
今回は最終ステップ。最終補綴物編です。
まずエクストリュージョン開始前の状態から見てみましょう。
実はここまでのステップで治療自体はほとんど終了しています。
後は汚れがつきにくいように、経年劣化の少ない被せ物へと変えていくだけになります。
色合わせを行い、
最終的な被せ物が入りました。
今回も左右の歯で幅計が異なり、難しい症例でしたが、患者さんと技工士さんと話し合い、納得のいく
形で終わることができました。
当院では最終補綴物はほぼ全てセレックを利用したC A D /C A Mシステムを利用して
オールセラミックにて終了しております。
それはセラミックで透明感のある白い歯が入る、汚れがつきにくい、1日で終わるというメリットもありますが、
「デジタルで治せる」ということが1番の利点だと思います。
なぜか?
本来被せ物は技工士さんの手作業により製作するため、仮歯と似たように作れても、同じものは作れません。
それがC A D /C A Mシステムを利用したデジタルの治療ではコピー&ペーストで全く同じ形を違う材料で作ることができるのです。
また、左右対称に歯を作りたい場合にも反対側の情報を反転させて持ってくることもできるのです。
そのため、上でも書いたように仮歯の段階でほぼ治療は終了しているというわけです。
患者さんも最終的な被せ物を想定して長さや大きさをイメージしやすく、また仮歯のうちにお手入れの仕方をマスターできるわけです。
ここで修正点があれば最終的な被せ物を作るときに修正ポイントとしてコンピュータ上で直すこともできます。
当院ではこういったデジタルの技術を利用しながら「保存的治療」を行なっております。
エクストリュージョン、歯牙移植、接着治療。
歯を抜くしかないと言われた状態でもなんとか残せる術はあるかもしれません。
もちろん全ての歯が救えるわけではありませんが、抜いてしまってからでは
その可能性はゼロになってしまいます。
もしかしたらご相談に乗れることがあるかもしれません。
あなたの歯が一本でも多く残せますように・・・。