こんにちは
ハートフル総合歯科グループの歯科医師井上貴史と申します。
今回は右下第二小臼歯のむし歯治療ついて書かせて頂きます。
前回のブログはこちらです→https://heartful-konkan.com/?p=18679&preview=true

前回のブログでは、患者さんの主訴である右下が咬むと痛みがある原因の歯を確認し、ラバーダム防湿を行った内容を書きました。
今回は実際にメタルインレーといって部分的に修復されている金属を除去していきます。
ラバーダム防湿を行った理由はメタルインレーを除去する時に金属の粉が出ます。金属の粉が口腔内に飛び散らないようすることと除去したメタルインレーが口腔内に落ちないようにという点が今回のラバーダム防湿の主な目的です。歯のコンディションによってはラバーダム防湿ができないこともあるため、担当歯科医師の判断になります。

歯科用回転切削器具を使用して右下第二小臼歯に入っているメタルインレーを除去していきます。メタルインレーの金属の粉や注水している水が溜まらないようにバキュームで吸引してもらいます。

メタルインレーを削った後の状態です。金属の粉がラバーダムについていることがわかります。メタルインレーを除去した後に金属の粉が出るのでそのたびによく洗浄して金属の粉が溜まらないようにします。

メタルインレーを除去した状態です。白く見えるものがメタルインレーと歯質をくっつけるセメントだと思います。その周りに茶色く見えているものはむし歯と思われます。
これからむし歯を除去していきます。
むし歯が歯の神経に近いくらい大きい部位があったのでそのまま被せてしまうと、しみる症状や咬む時に痛みが出るなどの症状がでることがあります。
そのような症状がなるべく出ないようにコーティングのお薬を歯質に塗っていきます。

この画像はむし歯を除去しているところです。

さらにむし歯を除去しているところです。

健康な歯は硬いですがむし歯になった歯は軟化象牙質といってとても柔らかいです。
むし歯を除去した状態です。
硬い健康な歯質であるか確認しました。
今回は右下第二小臼歯のメタルインレーを除去した後にむし歯を取り除きました。
メタルインレーを除去する時にすべての方、すべての歯にラバーダム防湿をすることは状態によっては難しいです。担当歯科医師の判断になります。
次回はむし歯を除去した後のコーティングをしてセラミックインレー用に形成といって歯の形を整えます。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史

医療法人社団徹心会ハートフル歯科