こんにちは。

ハートフル歯科のドクターM

本山です。

 

根管治療終了後にもかかわらず、、、

痛みが続いている場合の原因について、今回は考えていきたいと思います。

通法に従って根管治療を行い、初診時より

自覚症状も落ち着き、根管内の清掃・消毒まで

終えると根管充填へと進めていきますよね。

それにもかかわらず、痛みが続くということには

いくつかの原因があると考えられます。

①見落とされた根管の存在

②破折の見落とし

③根尖孔外の問題

④非歯原性歯痛の疑い

 

①について、

見落とされた未処置の根管があれば、

根管に残髄状態になりますから、

そこを除去しなければ炎症のコントロールは困難となるでしょう。

解剖学的な観点から当たり前にある根管数と思い込み治療を行うと、

歯によってはいくらかの割合で別にもう一つ根管がある歯もあると言われています。

②について、

破折線の深度に関しては、根尖付近や曲がっている根管の場合などは発見することは

なかなか難しいと私個人の体感からも思います。

CTを活用することで確認の精度を上げることができると考えられます。

③について、

元々、根尖孔外に大きな根尖病変があり、

根管の内部からのアプローチだけでは

細菌感染のコントロールが困難です。

また、根管治療中において除去中に

細菌によって汚染されているガッタパーチャを

根尖孔外から押し出してしまった場合や、

根管充填時にオーバー根充となり、

物理的刺激を慢性的に与えてしまうような状況が

作られてしまった場合などは、継続的に痛みが続く原因となるでしょう。

外科的根管治療で対応できる場合は、根尖孔外感染の第一選択と考えてよいと思います。

④について、

今までに挙げたようなことに該当しない場合は非歯原性歯痛を疑い、適切な処置を行える

専門性の高い大学病院を紹介しています。

 

根管充填後の痛みを鑑別することで

適切な対応ができれば、痛みの消失や軽減につながることができます。

全てがうまくいくとは限りませんが、今の自分にできる範囲で治療に全力で

取り組むように心がけております。

 

今日も一日頑張りましょう!

“すべては患者様の笑顔のために”

今後ともよろしくお願い致します。

本山 直樹

医療法人社団徹心会ハートフル歯科