みなさんこんにちはハートフル総合歯科グループの野田裕亮です。

 

前回から矯正セミナーでの様子についてお話しています。

私は月1回兵庫県西宮に保田好隆先生の全顎矯正歯科治療コースを受講しています。

 

今回は第9回目。

今までの総ざらい「タイポドント実習」です。

 

前回までに矯正治療の前処置であるレベリングを行いました。

この術前からニッケルチタンの細いワイヤーを用いて

ここまで並べていきました。

上から見ると

ここまで動かしました。

これはレベリングといいワイヤー矯正で最初に行われる歯の移動処置です。

歯列不正の歯は転位や傾斜、回転などが原因で凸凹しています

歯列を整えるためには重なった歯を整えたり、

凸凹な歯の高さを挺出、圧下、傾斜した歯や捻れた歯の向きをワイヤーで引っ張り

歯の軸をそろえることが必要です。

レベリングは、異常な位置にある歯をまずだいたい一直線にそろえ、

一列に並べることが求められます。

全体的な歯がきれいに並ぶかどうかは、初期に行うレベリングがベースとなるため、

治療完了後の仕上がりに差がつきます。

地味ですが省いてはならないステップなのです。

レベリングの期間はおよそ半年から1年。

細いワイヤーでゆっくりゆっくりと動かしていきます。

 

今回はその続きです。

レベリングの次はスライディングという手法を使います

太いステンレスのワイヤーを線路にして

ブラケットで固定された歯をワイヤーの線路の上を滑らせる並べ方です

補助器具としてワイヤーにフックなどをつけてゴムで引っ張ったりをします

このスライディングメカニズムの利点としては

ワイヤーの調整に時間を取られないので患者さんの拘束時間が短縮できる

というメリットがあります

また患者さんの違和感が少ないのもメリットです

補助器具のパワーチェーンの働きもあり

だいぶ前歯のすきっ歯が改善されてきましたね

術前から比較してみましょう

術前

術後

まだ細かいところの改善点はあるものの「レベリング」と「スライディング」について

理解を深めることができました

最後は

 

前回習得したマイクロインプラント埋入の実習も行いました

特定の歯を引っ張ったり、歯列全体を引き上げたりするときに使用します

埋入の角度や位置・深さを再確認しました

 

実際の矯正はここから微調整を行うので

このままワイヤー矯正を続けたり、マウスピース矯正に切り替えたを行います

 

実習はここまででしたが

5月から始まった総ざらいの実習としてとても有意義な実習となりました

 

きちんと復習をして臨床に役立てていければと思います!

 

あなたの歯が1本でも多く残せますように・・・

医療法人社団徹心会ハートフル歯科