こんにちはハートフル総合歯科グループの野田裕亮と申します。

 

気を取り直して今回から歯牙移植症例集2022の第8弾となります。

今回は〜準備編〜

歯牙移植をする前の状態と歯牙移植のご提案までをお話していきます。

患者さんは右下の奥歯がむし歯により保存不可能を診断された40代の女性。

むし歯の大きさから保存できないことはご理解いただいておりましたが、

一番奥の歯を失っているため、ブリッジの選択肢が取れず、

他院で抜歯後入れ歯を入れるように勧められていたとのことですが、

「仕事柄入れ歯を入れるわけにもいかず、またインプラント治療は費用も高く、

人工物を入れるのは抵抗があり・・・」

とずっと悩まれておりました。

 

そのため私の方で担当させていただくことになりました。

 

きっと同じように悩まれている方は少なくないことと思います。

 

お口の中全体的に診査をしましたが、残念ながら親知らずは若い時に

全て抜歯をされてしまっているため1本もありませんでした。

右下2本の欠損を解消すべく、右上7番目の歯を右下に移植することで噛み合わせの

バランスを保つご提案をさせていただきました。

 

しかし親知らず以外の歯を移植歯とするのは保険適応とならないため、

保険外診療としての手術となります。

また、右上7番の歯根形態もこのように複根で幅広であり、

歯牙移植に適した歯根形態ではありません。

 

手術の難易度や成功率、費用等も含め、ご相談をしながら、

歯牙移植での治療を行っていくこととなりました.

 

移植歯の形態、それを入れる移植床の形態を

C Tやインプラントシミュレーションソフトを利用して

事前に移植シミュレーションをしっかりと行なっていく必要があります。

移植用のサージカルガイド(シミュレーション通りにインプラントドリルで

骨を掘削していくためのツール)や歯牙レプリカを製作します。

 

お口の中の準備としては、移植歯と保存不可能歯のサイズが大きく異なる場合、

移植歯を移植時に縫合しづらいこともあるため先に抜歯を行っておくことが望ましいです。

 

今回のケースも先に抜歯を行い、抜歯窩の治癒を待っている間に他の歯の治療を

済ませておく計画を立てました。

 

次回は〜手術編〜

準備したサージカルガイドや歯牙レプリカを使用しながら実際の歯牙移植の流れをご紹介します。

 

保存不可能と言われた場合、

もしかしたら「保存的治療」によって治せる術があるかもしれません

抜いてしまうその前に一度ご相談ください。

あなたの歯が1本でも多く残せますように・・・

医療法人社団徹心会ハートフル歯科