根管治療の基礎執筆:根管治療(歯内療法)担当 本山
三鷹ハートフル総合歯科グループで根管治療(歯内療法)を担当している本山です。
根管治療の説明で「根の中の管」という言葉がよく出てきます。けれど実際の根管は、ストローのような単純な管ではありません。
今回は、歯の中がどうなっているのかを、歯の種類ごとにお話しします。
この記事でわかること
- ●歯の種類ごとの根管の数の目安
- ●根管が「1本の単純な管」ではない理由
- ●複雑な形が根管治療の難しさにつながる理由
01根管は歯の種類で数が違う
根管の数は歯の種類によって異なります。前歯は1本のことが多く、奥に行くほど根の数も根管の数も増えていきます。
上の奥歯では、1本の根の中に根管が2本通っていることも珍しくありません。
あくまで目安です。根管の数や形には個人差があります。POINT
根管の数には個人差があります。「この歯は何本」と決めつけずに探すことが、見落としを防ぐ第一歩です。
なお、同じ歯の種類でも、根管の数や位置は人によって違います。
左右の同じ歯でも形が異なることがあるため、治療のたびに一本ずつ確かめることが大切です。
02根管は1本の単純な管ではない
根管は、途中で枝分かれしたり、根管同士が細い通路でつながっていたり、根の先で何本にも分かれていたりします。
曲がっている根管や、年齢とともに細くなった根管もあります。
器具が届かない部分は、薬剤による洗浄で細菌を減らします。03複雑な形が治療を難しくする
器具が届くのは、主に太い本流の部分です。枝分かれや細い通路の奥には器具が届かないため、薬剤で洗い流して細菌を減らす必要があります。
注意
見つけられなかった根管や、清掃が届かなかった部分に細菌が残ると、治療をしても病気が治らない原因になります。
反対に、根管の形を事前に把握し、清掃と洗浄を組み合わせて細菌を減らせれば、複雑な形の歯でも治療の見通しは良くなります。
根の中の形を知ることは、治療を始める前の大切な準備です。
04よくあるご質問
Q自分の歯の根管が何本あるか知ることはできますか?
AレントゲンやCTで確認できます。特にCTでは、通常のレントゲンでは重なって見えにくい根管も立体的に確認しやすくなります。
Q根管が多い歯は治療回数も増えますか?
A根管の数や形によって、1回の治療時間や回数が変わることがあります。検査のうえ、目安をお伝えします。
この記事のまとめ
- ✓根管の数は歯の種類で異なり、個人差もある
- ✓根管には枝分かれや細い通路など複雑な形がある
- ✓形を把握して細菌を残さないことが治療の精度を左右する
PRECISION ROOT CANAL
無菌化根管治療で、私が大切にしていること
私は治療前にCTで根管の数や曲がり方を立体的に確認し、マイクロスコープで根管の入口を拡大して探します。
器具が届かない部分は洗浄で細菌を減らし、ラバーダムで唾液を遮断したうえで、根管充填の前には細菌培養検査で細菌が確認されないことを確かめます。
根の中の形を知ることが、治療の精度につながると考えています。
減らす
マイクロスコープとCTで、根の中の細菌を取り残さない
入れない
ラバーダムで唾液を遮断し、細菌を持ち込まない
CONSULTATION
複雑な根の中を、見て・確かめて治療する
根管の形は人それぞれです。CTとマイクロスコープで根の中を確かめながら進める、当院の無菌化根管治療の内容と費用をご覧ください。
無菌化根管治療を詳しく見る ›自由診療(保険適用外)について
本記事で触れている精密根管治療・VPT・セラミックの被せ物・根管治療セカンドオピニオンは自由診療です。
精密根管治療(自費)
1根管
100,000円(税別)根管の数に応じてかかります
セラミックの被せ物
100,000円(税別)症例により110,000〜120,000円(税別)
ご予約・お問い合わせ根管治療ナビ内の
予約ページから受け付けています。 治療期間・回数
歯の状態や根管の数によって異なります。検査のうえ、目安をお伝えします。
主なリスク・副作用- 治療後に痛みや腫れが出ることがあります。
- 歯の状態によっては症状が改善せず、再治療・外科的な処置・抜歯が必要になることがあります。
- VPTでは、神経を保てず根管治療に移行することがあります。
- 歯の根に割れがある場合など、治療を行っても歯を残せないことがあります。
※初回の相談・診査は保険診療で行います(保険の自己負担分がかかります)。
ABOUT THE AUTHOR
この記事を書いた人
本山 直樹
三鷹ハートフル総合歯科グループ
根管治療(歯内療法)担当
「一本の歯を残すために、根の中の細菌と向き合っています。」
2004年 神奈川歯科大学歯学部 卒業
日本大学松戸歯学部 歯内療法学講座 研究生
所属:日本歯内療法学会/日本臨床歯科CADCAM学会
※本記事は一般的な情報をお伝えするものです。実際の診断・治療方針は、検査結果と歯の状態によって異なります。