精密根管治療の設備執筆:根管治療(歯内療法)担当 本山
三鷹ハートフル総合歯科グループで根管治療(歯内療法)を担当している本山です。
根管治療のとき、口にゴムのシートをかけられた経験はありますか。
あれは「ラバーダム」と呼ばれるもので、私が根管治療をするうえで欠かせない道具の一つです。
この記事でわかること
- ●ラバーダムとは何か、どんな役割があるのか
- ●唾液が根の中に入ると何が問題なのか
- ●「苦しくない?」という不安への工夫
01ラバーダムとは
ラバーダムは、治療する歯だけをシートから出して、ほかの部分を覆うゴムのシートです。小さな金具で歯に固定し、口の中と治療する歯を仕切ります。
ラバーダムは、治療する歯を唾液から切り離すための処置です。02なぜ唾液が問題なのか
根管治療の目的は、根の中の細菌を減らし、再び入らないようにすることです。ところが、唾液には非常に多くの細菌が含まれています。
治療中に唾液が根の中に入れば、せっかく清掃した根管に細菌を持ち込むことになります。
POINT
どれだけ丁寧に清掃しても、唾液が入れば細菌を足してしまう。ラバーダムはその入口を断つための処置です。
03ラバーダムの3つの役割
細菌対策と安全性、そして精度。ラバーダムには3つの役割があります。根管治療では、根の中を消毒するために刺激の強い薬剤を使います。また、根の中で使う器具はとても小さく、万が一落とせば飲み込む危険があります。
ラバーダムは、こうした事故から患者さんを守る役割も担っています。
04苦しくないの?
ラバーダムは口全体を塞ぐものではなく、鼻で普通に呼吸ができます。多くの方は慣れると「水が口に溜まらなくて楽」とおっしゃいます。
鼻が詰まりやすい方や不安がある方は、事前に伝えていただければ休憩を入れるなど工夫します。
虫歯で歯の壁が大きく失われていると、ラバーダムを固定できないことがあります。
その場合は、樹脂で歯の壁を補う「隔壁」という処置を行ってから根管治療を始めます。
05よくあるご質問
Q鼻が詰まっていてもラバーダムはできますか?
A鼻で呼吸しにくい場合は、シートのかけ方を工夫したり休憩を入れたりして対応します。事前にお知らせください。
Qラバーダムをつけると痛いですか?
A歯に金具をかけるときに締めつけ感が出ることがありますが、多くの場合は麻酔をした状態で装着するため、強い痛みは出にくいです。
この記事のまとめ
- ✓ラバーダムは、治療する歯だけを口の中から隔離するシート
- ✓唾液中の細菌を根の中に入れないことが最大の目的
- ✓薬剤・器具の誤飲を防ぎ、精密な処置を支える
PRECISION ROOT CANAL
無菌化根管治療で、私が大切にしていること
私の精密根管治療では、すべての処置でラバーダムを使用します。
唾液を遮断したうえで、マイクロスコープで根の中を拡大して清掃し、根管充填の前には細菌培養検査で細菌が確認されないことを確かめます。
ラバーダムは「細菌を入れない」ための入口であり、無菌化根管治療の土台です。
減らす
マイクロスコープとCTで、根の中の細菌を取り残さない
入れない
ラバーダムで唾液を遮断し、細菌を持ち込まない
CONSULTATION
「細菌を入れない」根管治療を
ラバーダムは無菌化根管治療の出発点です。当院がどのような手順で根の中の細菌に向き合っているか、詳しい内容と費用をご覧ください。
無菌化根管治療を詳しく見る ›自由診療(保険適用外)について
本記事で触れている精密根管治療・VPT・セラミックの被せ物・根管治療セカンドオピニオンは自由診療です。
精密根管治療(自費)
1根管
100,000円(税別)根管の数に応じてかかります
セラミックの被せ物
100,000円(税別)症例により110,000〜120,000円(税別)
ご予約・お問い合わせ根管治療ナビ内の
予約ページから受け付けています。 治療期間・回数
歯の状態や根管の数によって異なります。検査のうえ、目安をお伝えします。
主なリスク・副作用- 治療後に痛みや腫れが出ることがあります。
- 歯の状態によっては症状が改善せず、再治療・外科的な処置・抜歯が必要になることがあります。
- VPTでは、神経を保てず根管治療に移行することがあります。
- 歯の根に割れがある場合など、治療を行っても歯を残せないことがあります。
※初回の相談・診査は保険診療で行います(保険の自己負担分がかかります)。
ABOUT THE AUTHOR
この記事を書いた人
本山 直樹
三鷹ハートフル総合歯科グループ
根管治療(歯内療法)担当
「一本の歯を残すために、根の中の細菌と向き合っています。」
2004年 神奈川歯科大学歯学部 卒業
日本大学松戸歯学部 歯内療法学講座 研究生
所属:日本歯内療法学会/日本臨床歯科CADCAM学会
※本記事は一般的な情報をお伝えするものです。実際の診断・治療方針は、検査結果と歯の状態によって異なります。