歯牙移植症例集2024①〜最終補綴編〜
みなさんこんにちはハートフル歯科総合グループの野田裕亮です。
今回から歯牙移植症例集2024①~根管治療編~をお送りします。
今回お送りする歯牙移植は保険の効かない自費歯牙移植となります。
前回までのブログでは~最終補綴編~として
自費歯牙移植の移植手術全編をお伝えしました。
前回のブログはこちらから
今回は最終章~最終補綴編~
患者さんは年齢は50代女性で十数年前に歯の欠損をした欠損部分への
保険適応外の歯の移植を行います。
術前のお写真がこちら
移植手術を行い縫合固定した状態
医療用接着剤により二重固定した状態
4週間の固定期間を経て固定除去した状態がこちら
生着を確認し、ラバーダムをかけながら根管治療を行った状態がこちら
根管充填後はグラスファイバーの土台を建て、仮歯を入れます。
なるべく元あった歯をイメージしながら
噛み合わせや歯の大きさを歯科技工士と相談しながら製作します。
最終的な被せ物を入れる前に仮歯を入れる目的は
・噛み合わせの診断
・口腔衛生状態の確認
にあります。
移植して生着した歯根膜はどんなに100%の治療を行なったとしても
100%生存できるわけではありません。
移植歯の抜去時にどこかしらの歯根膜に歯根膜剥離が起こったり、
移植後に生着不良を起こし死んでしまう歯根膜細胞があるからです。
生存した歯根膜の割合によってはあまり強く噛ませられないケースもあるため、
仮歯の時に噛み合わせのシミュレーションを行います。
噛み合わせが強く自覚症状として違和感を感じたり、
噛み合わせのチェック時に負担がかかっていることが見受けられれば
最終的な被せ物時に噛み合わせは弱く設定します。
また保存不可能歯が移植歯に変わると歯根の形態が変わります。
そのため歯肉からの歯の立ち上がりの形態が変わるので、
特に歯頚部(歯の根元)のケアの仕方が十分か確認する必要があります。
必要があれば歯科衛生士によるブラッシング指導が必要となります。
これらにより仮歯の段階で万全の体制が取れれば晴れて最終補綴へと移行します。
当院ではデジタルでセラミック治療を行うことが可能なため、
仮歯の時に調整した噛み合わせや形態をそのまま反映した
最終的なセラミックと作ることが可能です
仮歯から最終的な被せ物で形態に変化があっては意味がありませんからね。
こうして最終的な被せ物が入れば治療は完了です。
この患者さんは術後3年が経過しようとしていますが、
特に痛みや違和感を感じることなく現在に至ります。
移植をして本当に良かったと今も定期検診に通われています。
自費歯牙移植の場合、
保険適応の治療にはならないため、
歯牙レプリカ、再生療法製剤、その後の根管治療や被せ物の治療まで
全て自由診療となります。
費用は23万+税となります。
もし歯が残せないそう診断されたとき
歯の移植があなたを救うかもしれません
どうしていいか分からず困っているのであれば是非ご相談ください。
あなたの歯が1本でも多く残せますように・・・