インプラントと比較した歯の移植のメリットについて③
みなさんこんにちはハートフル総合歯科グループの野田裕亮です
前回から歯の移植にフォーカスを当て、
インプラントと比較した歯牙移植の7つのメリットについてお話しています
前回までで
【自然な感覚と外観】
【自己の歯を使用する】
【咀嚼力の回復】
【骨の回復・保護】
【将来の治療の選択肢】
【保険適応の可能性】
についてお話しました。
前回までのブログはこちらから
最後いってみましょう
その7【長期的な解決策】
最後に長期的な解決策というメリットです。
歯牙移植の予後は10年生存率は73.6%(伊藤、2012)という報告があり
同条件ではないですが、
1985年に行われた調査では10年生存率が59.6%(O.Schwartz)から
成功率も上昇し現在見直され始めた治療法です。
学会誌でも多くの先生が論文を掲載していて
私も2023年の4月に若手歯科医師向けに歯牙移植のデジタル化について執筆させていただきました。
歯を残すためのトレンドの治療法です。
インプラントの10年生存率は95%程度なので生存率ではかないませんが、
前にお話した5つのメリットを考えた上でインプラントよりもいいと思われる方にとっては
決して低い生存率ではないでしょう。
歯の移植は適切なケアを行い、定期的な歯科検診を受けることで数十年にわたって持続することが期待できます。
いかがだったでしょうか?
以上がインプラント治療と比較した「歯牙移植のメリット」についての解説でした。
ただし、歯の移植はすべての症例に適応する治療法ではありません。
歯の移植は適応条件が厳しいこともさる事ながらその手術の難易度はかなり高いものであります。
親知らずの形態は千差万別。一つとして同じ手術はないのです。
それぞれに精密な診断が必要となり、口腔外科、根管治療、歯周治療、被せ物の治療
すべての治療ができなければ難しい治療です。
しかしそれにより得られる予後は患者さんにとって将来性もあるとてもメリットの多い治療だと考えています。
もし歯の移植を検討されている場合は、歯の移植を行なっている先生へご相談ください
あなたの歯が1本でも多く残せますように・・・