こんにちは
ハートフル総合歯科グループの歯科医師井上貴史と申します。
以前のブログでは根管治療を行う前の前処置で金属を除去して根管治療ができる状態について書きました→

https://heartful-konkan.com/blog/dr_motoyama/17544

今回は、根管治療の古い根管内に詰めてあるお薬を除去する流れについて書きたいと思います。

こちらが金属を除去、むし歯を除去して少なくなった歯質にコンポジットレジンという白い詰め物で補強します(隔壁)。
点線がコンポジットレジンで作成した隔壁です。
オレンジ色に見えるのはお薬です。根管充填材(ガッタパーチャ)という根管治療の最後に根管内に詰めるお薬です。

これから根管内の根管充填材(ガッタパーチャ)や汚れを除去していきます。
根管治療専用の超音波チップを使用してガッタパーチャを除去していきます。
ガッタパーチャは熱により変形します。
ガッタパーチャを熱で変形させて根管内から慎重に取り除きます。

根管治療専用の超音波チップでガッタパーチャを柔らかくした後、先の細い歯科用器具に持ちかえて根管内にあるガッタパーチャを除去していきます。

ガッタパーチャを除去していくと。

ごっそりガッタパーチャがとれました。
塊でガッタパーチャがとれるとスッキリ、気持ちがいいです。

しかし、まだガッタパーチャが根管内に残っています。
根管治療器具を使用して根管内の拡大と根管洗浄を繰り返します。
根管拡大をしていくと汚れが根管内に残らないようによく根管洗浄を注意して行います。

根管洗浄後に根管内をよく乾燥させます。
根管内にガッタパーチャがないことを確認します。

最後に仮蓋をつけて終わります。
上の画像ですと白いお薬が仮蓋です。

歯科医師の判断のもとにX線写真(レントゲン写真)を撮影して確認します。
上の画像の左が術前のX線写真です。右がガッタパーチャ除去後です。
ガッタパーチャが残っていないかなど根管治療の進行状況を確認します。
お口の中だけでは判断できない場合にX線写真撮影を行います。

根管内がキレイになり患者さんの症状もよい状態でしたら次回根管充填を行い根管治療が終わります。

今回は根管治療の流れについて書きました。

今後ともよろしくお願いします。

井上貴史

医療法人社団徹心会ハートフル歯科