根管充填物のガッタパーチャ除去をする前につめ物除去

こんにちは
ハートフル総合歯科グループの歯科医師井上貴史と申します。
今回は、根管治療についてです。

古い根管内に詰めてあるお薬を除去する前に金属の除去の流れについて書きたいと思います。
根管治療が終わると根管内に最終的なお薬（ガッタパーチャ）を詰めます。これを根管充填と言います。
今回は以前根管治療をして根管充填をしている歯を治療していきます。
治療する歯は左下の前から4番目の第一小臼歯です。
この歯は以前に根管治療が終わり部分的に金属で修復されている歯です。
歯と歯の間に物が詰まりやすいこと、金属をセラミックに変えてほしいことを患者さんは希望されています。

今回は患者さんとよく相談して金属を除去してセラミックにするなら、根管治療から行うことになりました。
まずは治療する際に痛みがないように歯科麻酔をします。
歯の神経（歯髄）は以前根管治療をされているのでありませんが、なるべく痛みがないように歯科麻酔を行いました。
麻酔が効いていることを確認し、修復されている金属を除去していきます。
この歯を修復した金属の範囲は咬む面（咬合面）と歯と歯の間（隣接面）です。
頬っぺた側（頬側）とベロ側（舌側）には健全な歯質があると判断したので、ラバーダムを装着します。

ラバーダムを装着していきます。
クランプという金属の器具にラバーダムシート（ゴムのマスク）をつけて治療する歯に装着します。
歯のコンディションによってはラバーダムができないこともあります。

ラバーダムを装着しました。
今回のラバーダムの一番の目的はもちろん根管治療を行うためです。
なるべく唾液などが入らないように乾燥した状態で根管治療を行いたいからです。
二番目の目的は、金属の修復物を除去する際に金属の粉や金属の破片などが口腔内に飛び散らないようにするためです。金属の破片を間違って飲み込んだりしないように誤飲防止にもなります。