サージカルガイドを用いた静的ガイデッドサージェリー②
みなさんこんにちはハートフル歯科の野田裕亮です
今回のシリーズはインプラントをより正確に、より安全に手術するために
行っている方法についてお話しています
前回はサージカルガイドを用いた静的ガイデッドサージェリーについてお話の途中まで
行いました
従来のフリーハンドによるインプラント治療についての記事はこちらから
さて
サージカルガイドによる静的ガイデッドサージェリーの
シミュレーションとの誤差は
3°前後
と言われています
3°前後の誤差であればフリーハンドの半分以下の誤差でインプラント手術が
可能となります
しかしながら前回のブログでも書いたように
開口量が少ないと適応とならないため奥歯のインプラント手術などで
使えないといったことがあります
奥歯の方には上顎には上顎洞
下顎には下歯槽神経など
深い位置には危険地帯が多く存在します
使えないことで結局のところ
フリーハンドになってしまっては
元も子もないのです
また懸念されるのはドリル時の発熱です
通常高速回転ドリルを使用する際には
注水冷却しながら骨を削っていきます
しかしながらサージカルガイド下では
マウスピースが妨げになってしまい
ドリルの冷却がうまくいかない場合があります
そうなるとドリルによる発熱が骨に伝わり骨の回復に
悪影響を与えてしまう可能性があります
フリーハンドのインプラント治療に比べ歯肉粘膜の切開する範囲が減らせるので
侵襲性が低い(患者さんのダメージが少ない)手術が可能な反面
術野が見えにくいのでサージカルガイドの制作のノウハウだけでなく
熟練した外科手術の技術が必要となります
ここまでがサージカルガイドを用いた静的ガイデッドサージェリーの特徴です
そもそも「静的」ってなんでしょう
静的ガイデットサージェリは
サージカルガイドによってドリルの動きを制御してドリル操作を行うことから
「静的」と呼ばれます
一方でX-guideなどのナビゲーションシステムを利用しながらのインプラント治療は
サージカルガイドを使用せずナビゲーションソフトを利用しながら手術を行うため
「動的」と呼ばれています。
次回はX-guideを用いた動的ガイデッドサージェリーについてお話します
あなたの歯が1本でも多く残せますように・・・