エクストリュージョン症例集2021③ 〜最終補綴編〜
こんにちは
ハートフル総合歯科グループの野田裕亮と申します。
前回からはエクストリュージョン症例集2021の第3弾としてお話させていただいておりますが、
前回は仮歯編と題してエクストリュージョン後の仮歯のステップまでのお話をさせていただきました。
前回のブログはこちら
今回は最終ステップ。最終補綴物編です。
まずエクストリュージョン開始前の状態から見てみましょう。
しっかりと歯が出てきていますね。
揺れもほとんどなく、セルフケアも頑張っていただいているようで、歯茎の出血もありません。
後は汚れがつきにくいように、経年劣化の少ない被せ物へと変えていくだけになります。
色合わせを行い、
最終的な被せ物が入りました。
仮歯の状態でほぼ最終形態まで決まっているので、あとはデジタルの出番。
C A D /C A Mシステムにより、
仮歯の情報をそのまま最終的な被せ物に移行し、反対側の同じ歯の情報を加味しながら製作を行います。
残った歯根が細いため、形態を作るのが大変でしたが、なんとかきれいに被せ物が入りました。
ここまでくれば、この歯が保存不可能かどうかの瀬戸際だった歯とは想像つかないでしょう。
患者さんも
「エクストリュージョンっていう治療初めて知ったよ〜」
「本当に残してくれて涙が出るほど嬉しいわ」
「周りに困っている人いたら教えてあげなくちゃ」
と大変喜ばれていました。
歯科医師冥利に尽きると言いますか、「エクストリュージョン」をはじめ「歯牙移植」「接着治療」といった『保存的治療』に携わらせていただいて幸せに感じる瞬間です。
エクストリュージョン、歯牙移植、接着治療。
歯を抜くしかないと言われた状態でもなんとか残せる術はあるかもしれません。
もちろん全ての歯が救えるわけではありませんが、抜いてしまってからでは
その可能性はゼロになってしまいます。
もしかしたらご相談に乗れることがあるかもしれません。
あなたの歯が一本でも多く残せますように・・・。