原因歯から離れた部位(隣在歯)に膿の袋ができた①
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、、、
「瘻孔(sinus tract)」です。
瘻孔とは、歯肉にプクっとできたおできの様なふくらみであり、
膿の袋もしくは膿の出口になります。
今回のテーマは、
瘻孔の診断には細心の注意が必要ですよ…といったお話です。
もし、瘻孔のある部位と原因歯が違ったらどうでしょう…
怖いですねー。
なぜならば、治療しなければならない歯を間違えているわけですから…
治療しても治りません。
最悪、誤った診断のために健全歯に対して不必要な根管治療を行ってしまう危険性を秘めているわけです。
あっ、脅かしているわけではありませんのでご安心下さい。
間違えないために適切な診査を行い、診断して患歯を特定していますから(笑)
目をギラギラさせて歯を診ています!
症例です。
46才 男性
左上5・6番
<主訴>
左上6番を他院にて根管治療中。
歯肉のおできの様なふくらみが治療してもなかなか消えず、
改善が見られないため当院を受診。
痛みなし。
<術前口腔内写真>
左上6番が根管治療途中のため、仮封状態です。
隣在歯の左上5番は口蓋側(内側)に位置してますね。
銀歯の入っている歯です。
左上6番根尖付近(黄色矢印)の歯肉にプクっとしたおできの様な
ふくらみが確認できますね。
これが、瘻孔(sinus tract)です。
今回はここまでになります。
瘻孔は根管治療していると、よく見かけます。
その瘻孔の原因歯がどこにあるのかということを
しっかりと見極めていかなければということが問われます。
これは全ての治療に通じるものがあります。
このような治療内容をブログ発信により、皆様と知識の共有ができれば幸いです。
治療の続きの内容を次回②のブログへ書きます。
考察と見解を③のブログに書きたいと思いますので、
ご興味のある方は是非参考までによろしくお願い致します。
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹