こんにちは

ハートフル総合歯科グループの野田裕亮と申します。

 

前回に引き続き「接着治療」についてのお話です。今回は前回ご紹介した口腔内接着に関してご紹介します。

接着治療についてのブログはこちら

http://www.e82.jp/blog/2019/11/post-385-705548.html

ひび割れ程度の破折の場合や、歯根破折を起こして間もない場合など、口腔内で直接破折歯を接着する方法です。破折部分を綺麗に洗浄し、新鮮な歯質の状態にしてスーパーボンド(医療用接着剤)で接着をします。この術式は患者さんの負担が少ないので、第1選択で適応かどうかを診断し、行なっております。

 

接着治療をお話しする際、よくパズルのお話をすることがあります。

パズルのピースが揃っている場合には、隙間を接着剤で埋めて完成できますが、パズルのピースがどこかに紛失してしまっていればそのパズルは完成することができません。

パズルのピース(破折片)が揃っていること、しっかり繋ぎとめること(接着)これこそが接着治療の成功のカギとなります。

 

口腔内接着

 

写真のように白い部分が見えるかと思いますがこれが破折した場所。接着治療により隙間なく埋まっているのがわかります。以前も記載しましたが、一度入ってしまったヒビは再生するわけではないため、何も起こっていない健全歯に比べ再度破折をしたりとリスクがゼロになるわけではありません。そのため最終的な被せ物も当院ではオールセラミック修復により、歯根へのダメージを最小限にして治療を施しております。

 

この治療法で何より大切なのは汚染歯質を確実に除去すること、また破折片どうしが隙間なく口腔内で戻ること。

根管治療は根の中までしっかり確認が行えなければ予後は不確かなものになってしまいます。破折歯の治療もこれまた然り。確実に汚染歯質を除去できたかはマイクロスコープを見ながらの診療でなければわかりません。

 

当院では根管治療を始めあらゆる治療にマイクロスコープを用いているため、破折歯の治療に対しても同様にマイクロスコープを用いながら診療を行っております。

破折により抜歯と言われた方、根管治療を何度も受けているが良くならない方、もしかしたら接着治療により救える歯があるかもしれません。

一度ご相談ください。

 

 

野田裕亮

医療法人社団徹心会ハートフル歯科