矯正治療中に右下の歯が痛くなりました①
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、「矯正治療中に右下の歯が痛くなりました」になります。
今回の症例に関しては自覚症状はありますが、患歯が少し漠然としているような感じでした。
右下5・7番において、打診を軽く認める程度でした。
また、レントゲンでは右下7番に明瞭ではありませんが、根尖部透過像が認められるような
状態でありました。イマイチはっきりしないため、治療前にとても悩みました(ﾟ∀ﾟ)
診断が難しい症例と言えるかもしれません…
それでは、症例をみていきましょう！
39才 女性
右下7番
<主訴>
数日前から右下の顎付近までの痛みを感じるようになった。
どの歯が痛いかはっきりと分からない。
現在、当院の系列の矯正医院にて矯正治療中である。
<現病歴>
・歯髄の診査
冷水痛(-)、温熱痛(-)、電気診(-)
・根尖部歯周組織の診査
打診(±)、根尖部圧痛(±)
sinus tract(-)
プロービングdepth(3mm)
<診断名>
・歯髄の状態(Pulpal):
Previously treated(既根管治療済み歯)
・根尖歯周組織の状態(Apical):
Symptomatic apical periodontitis(症候性根尖性歯周炎)
<治療方針>
根管治療
右下7番における術前レントゲン写真です。
右下5番における術前レントゲン写真です。
デンタルと呼ばれる局所にクローズアップした精密性の高いレントゲン写真で両歯とも確認しましたが、はっきりしませんでした…
そこで、3次元における歯科用CBCTにて確認することにしました。
右下7番CBCT矢状断像です。
根尖部に透過像として根尖病変を認めます。
右下5番CBCT矢状断像です。
根尖部に透過像が確認できます。
患歯は両方の可能性がありますが、総合的に判断して右下7番から治療を開始していきたいと判断しました。
右下7番CBCT横断像です。
右下5番CBCT横断像です。
術前口腔内写真です。
歯肉の腫れや瘻孔のような所見は認められませんでした。
今回は診査・診断まで行いました。
治療の続きは次回以降、詳細にまとめていきたいと思います。
今日も一日頑張りましょう！
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹
