マイクロエキスカ-根管充填材(ガッタパーチャ)の除去-
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、「マイクロエキスカ」について書きたいと思います。
マイクロエキスカ?何ですか、それ??
これは秘密道具の一つです♪( ´▽`)
テッテケテッテーテーテテー♪
結構好きな器具の一つです。
⬆️これが、マイクロエキスカです!
主な目的は根管充填材(ガッタパーチャ)の除去です。
ブレードの角度は25°、45°、80°の3パターンあります。
上下、左右に4つの方向にブレードがあります。
ブレード幅は0.2mm、0.3mm、0.5mmです。
個人的には0.2mmが好きです。幅が狭い方がより細かい作業ができます。
根尖付近は根管の幅が狭いため、0.5mmの場合には引っかかってうまく作業できないのです。
なぜ、マイクロエキスカの話をするのかと言いますと、一言で言えば非常に便利な器具だからです。
数年前に根管治療を勉強するために根管治療のコースに通いました。
岡口先生(虎ノ門開業)のコースを受講した時に初めて教えていただいたものです。
用途としては、根管の中をキレイにするための器具です。マイクロスコープ用の小さなスプーンみたいなものです。
耳かきをイメージしていただけると、分かりやすいです。
岡口先生は、ほとんどこれを使用しており、ガリガリというよりはソフトに使用するということでした。
当時の思い出としては、使用時にマイクロスコープ下の場合において、特に下顎の歯ではミラー像が反転するため、
慣れるまでにとても苦労した思い出があります。
難しかったなぁ~(´∀`)
ここからが本題です。下図の円グラフをご覧下さい!
円グラフより、日本の根管治療においては、そのほとんどが再根管治療(retreatment)と言えるのではないでしょうか?
再根管治療とは、過去に根管治療が行われた歯に炎症が起きてしまい、根管治療のやり直しを行うことを言います。
根管治療の場合、根管の機械的拡大・清掃・消毒を数回行い、最終的には根管にガッタパーチャというオレンジピンクみたいなゴムを充填し、根管の封鎖を行っていきます。しかし、根の病気になると根管壁のその周りには汚れて感染しているガッタパーチャと感染物質がびっしりついていたりします。これらの感染物質もマイクロスコープを使用しないと除去が困難となります。その除去時にマイクロエキスカが活躍してくれます。過去に充填されているガッタパーチャは徹底的に除去するように努めております。
マイクロエキスカは、このような根管壁にこびりついている場合に耳かきの要領でとても有効です。
この作業に時間がかかります。
マイクロスコープを使用することで、肉眼では確認できない根管内部を鮮明に見ることができます。
さらにマイクロエキスカを用いて精密な根管治療が実現することで、抜歯を回避できる可能性が高くなると言えるのではないでしょうか…
ハートフル歯科では、1本の歯を残すための最大限の努力をさせていただいております!
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹