左下5番抜髄-むし歯が深いけれども、神経残せますか?-
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
51才 女性
左下5番
<主訴>
左下の歯に穴があいた。
歯に穴があいて、冷たいものがしみる。
噛むと痛みあり。
神経を残す治療が可能かどうかを診断してほしい…
セカンドオピニオン希望。他県から来院。
他院では感染している神経を除去して、根管治療が必要と言われたとのこと。
<現病歴>
左下5番遠心部に神経近接している
むし歯あり
・歯髄の診査
冷水痛(++ 持続痛10秒)
温熱痛(+)、電気診(+)
・根尖部歯周組織の診査
打診(+)、根尖部圧痛(±)
プロービングdepth(2mm)
<診断名>
・歯髄の状態(Pulpal):
Symptomatic irreversible pulpitis
(症候性不可逆性歯髄炎)
・根尖歯周組織の状態(Apical):
Symptomatic apical periodontitis
(症候性根尖性歯周炎)
<治療方針>
根管治療
診査・診断の結果より、
自発痛もあり神経温存治療の適応外と診断しました。
神経温存治療の場合、適応症の条件としては
・自覚症状のない場合
・根未完成歯
適応外は、
・自覚症症状がある場合
・神経が死んでいる場合
今回の症例は適応外に該当しました。
ごめんなさい( ´Д`)y━・~~
患者様に説明して根管治療の同意を得ましたので、治療を開始させていただきました。
<術前口腔内写真>
患歯は、銀歯の隣の左下5番になります。
この写真だけ見ると、むし歯はどこにあるのかよく分かりませんね。
しかし、次のレントゲン写真を見るとむし歯が一目瞭然です。
<術前レントゲン写真>
左下5番遠心部に神経に達する深いむし歯が確認できます。
むし歯を除去して根管治療を行いました。
ファイル試適です。
根の長さをレントゲン上で確認します。
<術後レントゲン写真>
根管充填後です。
治療回数は2回で終了しました。
痛みなどもなく、少ない回数で終わることができました。
次回は、セラミック治療を希望されましたので
即日治療を行い、終了となります。
左下5番、セラミッククラウンを装着しました。
今後は、3ヶ月後・6ヶ月後と経過観察を行う予定です。
治療介入のタイミングと術野における無菌的処置や回数などは予後に影響します。
根管治療でお困りの方はお早めに歯科医院までご相談下さい!
お疲れ様でした(*゚▽゚*)
今日も一日頑張りましょう!
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹