左上6番感染根管治療-他院で根管治療中だが、痛みが引かない-
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、
感染根管における治療症例です。
23才 女性
左上6番 感染根管治療
<主訴>
他院で根管治療中。
痛みがとれないため、当院を受診されました。
遠方からの患者様です。
電車を乗り継いで来てくれます。
1時間ぐらいかかるそうです。
大変ですよね。
ありがとうございます( ´∀`)
私も電車通勤、1時間ぐらいかかります。
私は電車の時間は割と好きです。
自分の自由時間なので、
もっぱらこの時間を使ってブログ書く時間にあててます(笑)
<現病歴>
・歯髄の診査
冷水痛(-)、温熱痛(-)、電気診(-)
・根尖部歯周組織の診査
打診(+)、根尖部圧痛(+)
sinus tract(-)
プロービングdepth(2mm)
<診断名>
・歯髄の状態(Pulpal):
Previously treated
(既根管治療歯)
・根尖歯周組織の状態(Apical):
Symptomatic apical periodontitis
(症候性根尖性歯周炎)
<治療方針>
根管治療
<術前レントゲン写真>
前医で1根管、口蓋根管のみ根管充填されてます。
残りの根管が痛みの原因なのかな、、、
いや、待てよ。
口蓋根管の根尖部ガッタパーチャポイントがオーバーしてないか?
オーバー部分は痛みの症状の直接の原因でなければ
経過観察します。
ともかく、まず自分にできることを最大限に力を尽くしてみよう!
そんなことをふとレントゲン見て思いました。
<術前口腔内写真>
2箇所ぐらい気になるところがありますね、、、
仮封(仮のフタ)を外すと、
青色矢印部分のMB根(近心頬側根)から出血のようなものが見えます。
黄色矢印部分のP根(口蓋根)には食片のようなものが入り込んでいます。
細菌感染の温床になってますね、、、
初診時はできるところまで根管治療を行いました。
治療後のレントゲン写真です。
次回以降の治療でもう少し細かいところまで進めていきます。
2回目の根管治療です。
症状も少し落ち着いている様子でした。
MB根、DB根とも穿通しました。
穿通とは、根の先まで治療器具が到達していることになります。
DB根は曲がっているせいか、詰まりがきつく拡大するのが大変でした…
3回目の根管治療です。
症状の確認をしたところ、痛みもないということでした。
根管の清掃・消毒も終わりましたので、根管充填を行いました。
2ヶ所の赤線部分が残っていた根管になります。
無事、根管充填材がしっかりと入りました。
この患者様は次回、ファイバーコアで支台築造を行い
銀歯の被せ物の型どり予定です。
お疲れさまでした。
痛みもなくなって良かったー(*^-^*)
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹