抜歯宣告されたセカンドオピニオンで来院
こんにちは。
ハートフル総合歯科グループ理事長 下田孝義です。
さっそく症例です。
50代女性、他院にて抜歯宣告。
どうにかならないかと、来院。
左下6番にマイクロスコープ下で、根管内の出血と、ヒビを発見。そこで、
1.ヒビに対してスーパーボンドを使用した根築一回法
2.近心根の縁下に直径1.5.mmの穴には、歯肉を開いてMTAセメント充填 を同時に行った。
下記は、根築一回法である。根管内にスーパーボンド(特殊な接着剤)を塗り、その上からグラスファイバーとプラスチックで主な体積を補っていきます。
唾液が入ると困るので、治療中は、ZOOというチューブを術野の周りに置き、持続的に唾液を吸引することで、清潔さを保ちます。
プラスチック硬化後に、歯肉を切開して、炎症部位を掃除していきます。骨面に、大きな穴があり、その直下に出血していた穴が骨側から確認されました。止血しながら、MTAセメントを充填して縫合しました。(術中の写真は、あえて割愛します。)
術後のレントゲンになります。
黄色が根築一回法でプラスチックを充填した部位です。
オレンジがMTAです。
黒い部分は、膿んでいたので掃除しました。
これでしばらくは、使えるでしょう。
しかし、その奥、左下の7番は、動揺しているし、咬合が強くあたるので多分、予後悪いなぁ。と予想します。
患者さんの希望もあり、もう少し使ってもらうことにします。
全ては、患者さんの笑顔の為に・・・
下田孝義