こんにちは!ハートフル総合歯科グループ 小坂井 竜也です。

前々回前回のブログからの続きです。

歯が、完全になくなってしまう状態から、半年以上を経て、今回は患者さんにとって最善の入れ歯の完成までのお話をしていきます。
この症例は患者さんの上顎の骨の形や噛み合わせが難しいケースであることは前回のブログで述べました。
この解決策として、コピーデンチャーとKYBiteの組み合わせを行いました。
機能面はこれで改善されるでしょう。

次は素材の面です。今回は金属床という主要部分を金属で作成した入れ歯になります。
詳しくは別ブログでお話しておりますので詳細はそちらで一読していていただけると幸いです。

このケースでは、

・保険で作った入れ歯の厚みの1/3になることで口の中の違和感の減少

・プラスチックでの裏打ちでわからなかった温度感覚を金属の床で感じやすくなり、味の感じ方の改善

・金属の強健さによるたわみの減少で、噛み合わせの伝わる力の向上

・プラスチックと比べて汚れがつきにくく衛生的

・純粋な耐久性の向上

の点を考えて金属床を選択しました。

さて、前回の続きです。
仮の入れ歯が完成しました!今回は、金属の裏打ち付きのものです。

入れ歯の形の再現も問題なさそうです。
噛み合わせも見ていきましょう。

前歯の突き上げは改善されそうです。

奥歯もしっかり噛んでいますね!
これを口の中で装着し試してもらいましたが、見た目共々全く問題ありませんでした!
金属部分も適合に問題はありませんでした。

ただ、仮の入れ歯なのでがっちり噛むことができないのがやや心配ですが、
今回は前歯がみの傾向もなさそうなので、そのまま完成に置き換えてもらいました。

いよいよ完成です!

薄さはやはり保険のプラスチックのものとは比べものにならないですね!
まず口腔内で入れて痛くないかを確認して問題なかったので、噛み合わせを確認しました。

無調整でもかなり状態は良さそうです。突き上げも解消してくれました。
微調整をして、内面の辺縁の適合を確認しました。

こちらは右の奥に当たりが見られたので、調整を行いましたが、ほぼ適合に問題ないようです。

 

そしてとうとう、患者さんにとっての最善を求めた入れ歯の完成です!!

 

噛み合わせの改善からか、ほんのり顔貌も変わった気がしますね!
こうして使って頂いて、患者さんのなれと医院サイドでの調整を重ねて本当のゴールとなります!

長い治療期間になりましたが、患者さんが頑張ってついてきてくださったおかげで、できる限りの最善の入れ歯を求めることができたと感じます!
患者さんからも感謝の言葉をいただき、とても嬉しかったです。

歯科医師人生でも一生心に残るケースになると確信しております。

現在、半年近く経ちましたが今の所問題は出ておりません。

今後とも経過を追って評価していくことが大切なので、しっかりフォローしていきます!

全ては患者さんのために!

 

・・・と終わりに思われたケースなのですが、嬉しいお話がありました!

下の入れ歯も修理を重ねて年季が入っていたのでやり直しを進めていたのですが、こちらもより良い入れ歯を希望されました!
そして先日、この入れ歯も完成しましたので、次のブログにてお話しさせていただきます。

今度こそ、全ては患者さんのために!

医療法人社団徹心会ハートフル歯科