マイクロスコープを使った意図的再植術の症例
こんにちは。
三鷹市 ハートフル歯科 歯科医師 井上 貴史です。
今回はマイクロスコープを使った意図的再植術の症例を書きます。
40代 女性 他院で根管治療を行うも腫れや痛みの改善がみられないため当院受診をなりました。
いつものようにレントゲンを撮影しマイクロスコープを使い診査、診断を行いました。
レントゲン所見から根の先に白く映りそれを取り囲むように黒い透過像が確認されます。
三次元的な形態診査をしたいためCT撮影を行いました。
マイクロスコープとCT画像の結果白く映っていたのは他院での根管治療時に折れた金属片でした。
まずはラバーダムを使用して根管治療を行い、その後に根尖病巣が大きいため根管治療後に外科(意図的再植術)を選択しました。
歯根の周りに汚れがあります。折れた金属片の根の先から飛び出ているのも確認できます。
こちらが除去した金属片です。
根の汚れ、金属片の除去、感染物質のある根尖をカットしMTAセメントを入れました。
マイクロスコープを使用しながら感染物質を除去していますので歯周組織を傷つけないで行えます。
その後生理食塩水でよく洗浄し元に戻し糸で固定しました。
この状態で数ヶ月経過をみます。
経過良好なら被せていきます。