根管に細菌が残るとどうなる?再発を防ぐための無菌化の意味
こんにちは。
ハートフル総合歯科グループの歯科医師、本山 直樹と申します。
私は、歯内療法専門医の立場から根管治療における臨床症例を通して感じたことをブログに書いております。
今回は、解剖学的に複雑な構造をしている根管に対して細菌が残ってしまった場合に何が起こるのか、そして改めて無菌化がなぜ重要なのかを詳しく解説していきたいと思います。
【根管内に残った細菌の怖さ】
根管は非常に細く複雑であるため、器具だけでは届かない部分があります。ここに細菌が残ると、時間が経つにつれて炎症が再発し、以下のような症状や問題が起こります。
・痛みや腫れ
根管内の細菌が増殖すると、歯の根の先や周囲の骨に炎症を引き起こします。
・膿の形成(根尖病変)
放置すると膿がたまり、周囲の骨や歯茎に悪影響を与えます。
・歯の保存が難しくなる
再発を繰り返すと、最終的に抜歯が必要になることがあります。
つまり、細菌を取り残すことは「見えないところで病気が進む」ことと同じです。
【再発を防ぐには無菌化が不可欠】
だからこそ、無菌化根管治療が重要です。無菌化を徹底することで、根管内の細菌を可能な限り排除し、再発リスクを大きく下げることができます。
無菌化のポイントは次の4つです。
1.ラバーダムによる隔離
治療中に唾液(=細菌)が入らないように徹底した無菌的環境を構築します。
2.マイクロスコープにおける確認
肉眼では見えない根管の分岐や穴を確認できることで、見落としの少ない精密な治療が可能です。
3.消毒薬と器具の適切な使用
届きにくい部分も薬剤で洗浄し、再感染を防ぎます。
4.細菌検査
根管内における無菌化を検査によって可視化して確認することができます。
詳細はこちらにまとめてありますので、是非ご一読下さい!
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「無菌化の証明、そして無菌化で封鎖する」─歯内療法専門医が挑む“無菌化根管 治療”へのこだわり – 医療法人社団徹心会ハートフル歯科
【患者さんに伝えたいこと】
「治療後は痛みがなくなったから大丈夫」と思うかもしれません。しかし、根管内の細菌は症状が出ないまま残っていることもあります。だからこそ、最初の治療でしっかり無菌化することが、歯を長く守るために最も大切なのです。
治療の丁寧さは、数年後の歯の健康に直結します。無菌化を意識した根管治療は、“今、目に見えないリスクを取り除く作業”と言えることでしょう!
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「すべては患者様の笑顔のために」
本山 直樹