根管はなぜ難しい?見えない迷路を無菌化する挑戦
こんにちは。
ハートフル総合歯科グループの歯科医師、本山 直樹と申します。
私は、歯内療法専門医の立場から根管治療における臨床症例を通して感じたことをブログに書いております。
無菌化根管治療が歯を長く残すために重要であることを以前からお伝えしてきましたが、今回は、なぜ根管治療が難しいのか、根管の形や構造の“複雑さ”に焦点を当ててお話していきたいと思います。
【根管はただの管ではない】
私たちの歯の内部には、神経や血管が通る「根管」という細い管があります。一見すると「一本の管に見える歯の中」が、実はとても入り組んだ迷路のようになっているのです。
・枝分かれが多い:根管は1本の歯でも複数に分かれたり、細かい側枝が無数に存在します。
・湾曲していることがある:特に奥歯は湾曲やねじれがあり、まっすぐの器具では届かない場所があります。
・細さの違い:根管の太さは髪の毛ほど。細すぎて肉眼では見えない部分もあります。
このため、従来の根管治療では、どうしても「見えない部分に細菌が残る」リスクが高くなります。
【見えない部分をどうやって無菌化するか?】
私が考える無菌化根管治療では、複雑な根管にも対応できるように、いくつかの工夫をしています。
・マイクロスコープ(拡大顕微鏡)における拡大視野
肉眼では見えづらい細かい枝や穴まで確認できます。それによって、見落としのすくない精密な治療が可能になります。
・細い器具や特殊器具の使用
湾曲や分岐に合わせた精密器具で、根管内部を隅々まで清掃します。
・洗浄・消毒液の工夫
器具だけでは届かない細かい部分も、薬剤で細菌を除去します。
・細菌検査
根管内における無菌化を検査によって可視化して確認することができま
す。
これらを組み合わせることで、根管内の複雑な構造にも対応し、再発リスクを大きく下げることが可能になります。
無菌化根管治療について、詳細はこちらにまとめてあります。
是非ご一読下さい!
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「無菌化の証明、そして無菌化で封鎖する」─歯内療法専門医が挑む“無菌化根管 治療”へのこだわり – 医療法人社団徹心会ハートフル歯科
【複雑さを理解することが治療の第一歩】
患者さんに知っていただきたいのは、「根管治療は見えない迷路を探索する作業」であるということです。この迷路の中に残った細菌が、後々の炎症や痛みの原因になるのです。
だからこそ、無菌化を意識した治療は、単に神経を取る作業ではなく、歯の未来を守るための丁寧な作業なのです。
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「すべては患者様の笑顔のために」
本山 直樹