みなさんこんにちはハートフル総合歯科の野田裕亮です。
先日、午後の診療時間休診として2024年第2回のオリエンテーションを行いました。

今回はそのなかで遠藤先生が発表した
「ハートフル式根管治療の特徴」についてお話しています。

前回は化学的洗浄についてお話しました。

今回はニッケルチタンファイルの登場についてです。

通常根管治療の器具といえば
ステンレス製のファイルと呼ばれる切削器具を使用して根管治療を行います。

ステンレスファイルはとても丈夫で折れにくく
硬いものを削りやすいメリットがありますが
湾曲していたり繊細な根管に対しての処置にはあまり向きません。
直線的な切削が得意なステンレスファイルは
特に湾曲した根管では誤って根管の壁を削ってしまい
パーフォレーションという穿孔を起こしてしまう可能性が高くなります。

そこで有効なのがニッケルチタンファイルです。

ニッケルチタンは、形状記憶合金として知られている素材で
高い柔軟性も備えています。湾曲した根管に挿入しても
直線的に進むのではなく、根管のカーブに追従するように進んでいくため
パーフォレーションのリスクが極めて低くなります。
何より、理想的な形で根管を形成できることから、
治療の精度も格段に向上するのです。

ニッケルチタンファイルは高価で自由診療で使用される機材でしたが
国の動きも保険治療の枠組みの中に一部取り入れたため、
当院でも保険診療においても湾曲した根管に対して使用を始めました。
ただニッケルチタンがいい!それだけでいい!というわけではありません。
ニッケルチタンファイルとステンレスファイルを必要に応じて使い分けることで、
より精密で高度な根管治療を行うこととができます。

当院ではマイクロスコープ下で拡大しながら治療を行なっておりますので
適切なタイミングで適切な器具を使用しながら根管治療を行っております。

いかがだったでしょうか?
今回は新たに導入されたニッケルチタンファイルについてご紹介しました。

次回は「高周波治療が可能となったルートZX3の登場」について書きたいと思います!

あなたの歯が1本でも多く残せますように・・・

医療法人社団徹心会ハートフル歯科