こんにちは!ハートフル歯科総合グループ、歯科医師 小坂井竜也です。

このお話は緊急事態宣言下かつ患者さんの難しい状況で、神経を守り、最速でセラミックで修復したお話になります。

前回は、患者さんの訴えている歯について、客観的に診断を下し、現状の背景を照らし合わせて、治療計画を決定しました!

歯の神経は元気なので、虫歯を取りきり、それが神経まで達していたらVPTで保護していき、症状が出なかったら1Dayセレック修復治療に取り組む方向性になりました!

では、実際の治療に入りたいと思います。

まずは、患歯に麻酔をして、仮の蓋を削っていき、虫歯を取りきります。

ある程度除去したら、虫歯の取り残しの染め出しを行います

青く染まった部分が、虫歯になります。

神経に近い部分まで深く削ってきたので、ラバーダムを装着して唾液等の感染源から防御します。

再度虫歯を染め出して、マイクロスコープで拡大して感に頼らず除去を続けます。

神経が露出しました。正直、神経まで達していないかな?と術前は思っていたのですが、レントゲン像よりも虫歯は広がっていることが多く、ちゃんと客観的に虫歯を取り切ることによってその後の予後に影響が出てくるのです。

次は、露出した神経部分の一部を滅菌された器具で除去しました。

 

出血が止まったので、予定どうりVPT治療の適応になりました!

術式に関してはこちらをごらんください

ではMTAセメントを神経の露出した部分に充填していきます。

過不足なく、詰めていきます。

気泡がないか確認します。

5分程度で初期硬化が達成されるので、ある程度の硬さをチェックできたら、

しっかりプラスチックで封鎖します。

(濡れた綿球を使って硬化を促す方法が一般的だが、最近はその方法を使用しなくても良い材料も多い。)

ラバーダムを外して、噛み合わせを調整して、処置は終了です。

確認のレントゲンで、しっかりMTAセメントが充填できているか確認していきます。

白い濃い部分がセメントの他院で、しっかり除去した部分に充填できていることがわかります!

処置に関してはできる限りのことは尽くしました!

あとは、痛みが出ないことを祈るばかりです!こればかりは体の反応なので絶対大丈夫とは言えないとことです。。。

そして本来ならば、MTAセメントは2次硬化に1週間ほどかかるので、そこまで待ちたいとことなのですが、その翌日しか現実的には来院できない状況でありました。

なので、最悪、症状が出ても神経治療を行うことができる、翌日に症状を確認して1Dayセレック修復治療を行う予定になりました!

次回は、今回行ったVPT治療の翌日の治療のお話になります!

全ては患者さんのために!

 

医療法人社団徹心会ハートフル歯科