みなさんこんにちはハートフル総合歯科の野田裕亮です

移植手術を行い始めて5年が経とうとしています。

移植手術というのはこのブログをご覧いただいている患者さんはご存知かもしれません。

「歯牙移植術」

保存不可能と言われた歯を抜歯して、その場に親知らずなどを移植し歯の保存を図る

歯の保存の最後の手段です。

その治療の歴史は古く、1950年代1960年代に数多く行なわれていましたが
臨床成績に関する報告では生存率はとても低く、後世に残る治療としては懸念されていた
治療でした。

こうした移植の予知性の低さがより予知性の高い方法の模索に繋がり
結果としてインプラント治療の研究が進められ、そしてその予知性の高さから
インプラント治療が普及してきました。

ただ歯根膜というクッションの働きを持つ組織がインプラントにはないため
天然歯の機能を完全に代償し得るか否かについてはまだ結論が手いないのが現状です。

一方でこの40年間、天然歯の再植・移植に関する研究の発展は目覚ましく
歯の神経や歯根膜の治癒や歯周組織の損傷後の回復のメカニズムなど次々に解明されてきた。

そんななかで「天然のインプラント」とも言える歯の再植・移植治療が見直されてきました。

現在では歯周病の手術である歯周外科で用いられる歯周再生療法の利用や
3Dプリンターを用いた歯牙レプリカの使用なども歯牙移植の普及を加速させています。

私もこのハートフル歯科に身を置いて10年以上が経ちますが、
ここで培ってきたデジタル歯科治療のノウハウと
以前ともにお仕事をさせていただいていた
立川市で開業していらっしゃる井上先生のされていた歯周外科治療から
歯牙移植をより成功率の高い治療として患者さんに提供できないかを考えながら
歯科医療に従事してきました。
おかげさまで5年間で70症例を超え
すべての患者さまが満足のいく形とはなりませんが成功率90%前後の成果を
出せる治療法となっております。

ここ最近歯牙移植を求めていらっしゃる患者さんだけでなく、
移植依頼で当院へご紹介いただくケースも増えてきました。
「移植治療が善、インプラント治療が悪」
そんなことは全く考えておりませんが、
患者さんが保存不可能と診断された時
インプラント治療以外にも
治す治療があることを知ってほしい。

その一心からブログ掲載を始めてきました。

今後も患者さんにとって
治療法の選択肢が一つでも多く持てるよう
発信を続けていこうと思います!

あなたの歯が1本でも多く残せますように・・・

医療法人社団徹心会ハートフル歯科