従来のインプラント治療の特徴
みなさんこんにちはハートフル歯科の野田裕亮です
今回のシリーズはインプラントをより正確に、より安全に手術するために
行っている方法についてお話しています
今回はまず従来のインプラント治療についてお話していきます
従来のインプラント治療とはフリーハンドによる手術のこと
従来のフリーハンドによるインプラント治療は読んで字の如く
サージカルガイドを使わない手術法です。
サージカルガイドについては次回のブログでもお話しますが
フリーハンドによる手術は手術の自由度が高く迅速に対応が可能となり
手術計画に時間や費用をかける必要がありません
CT撮影時との口腔内の変化にも柔軟に対応することが可能です
一方で術野を明確にするために歯肉の切開のラインが大きくなるため
歯周組織へのダメージが大きくなる傾向があること
また何よりも手術を行う術者の技量に大きく左右されること
そして再現性が低くCTで事前準備したシミュレーション結果から
誤差が生じやすいとされています
フリーハンドでのドリル切削は自由度は多いものの隣在歯の向きを指標にするなど
どこかにランドマークを決定して手術を行う必要があります
まっすぐ進めているかの判断は写真左上のようなガイドピン(指示棒)などを入れ
随時確認する必要があります
特に低速回転ドリルの場合
骨の形態に影響を受け切削時にカタカタとブレることがあります
なるべくブレを最小限にするために左手を添えて切削を行ったり
持ち手を逆手にして行ったりの工夫が必要となります。
そんなフリーハンドによる手術ですが
シミュレーションとの誤差は
5〜15°
と言われています
ドリルを掘り進める位置が正確でも
5〜15°ズレてしまうと
インプラントの先端の位置はかなりズレていってしまいます
骨量が十分にある場合やショートインプラントを用いる場合は
この角度の誤差はそれほど問題になりませんが
神経・血管に近いケースや隣在歯との距離が狭いケースなど
ピンポイントへの手術の場合
インプラントのリスクが高まり場合によっては困難な場合があります
今回はフリーハンドによるインプラント手術について書いてみました
インプラント手術を行う場合、フリーハンドによる手術が基本となりますので
悪い治療法では決してありません。
あなたの行うインプラント治療はどのような方法で行うのでしょうか?
術式についても聞いてみてください。
次回はサージカルガイドを用いた静的ガイデッドサージェリーについてお話します
あなたの歯が1本でも多く残せますように・・・