歯牙移植症例集２０２３⑦ 〜手術編〜
こんにちはハートフル総合歯科グループの野田裕亮と申します
前回から新しい歯牙移植症例集をお話しています
２０２３年７本目の症例です
前回は導入編としまして移植手術に至るまでをお話しました
今回は手術編
事前に抜歯した場所へ歯根未完成の親知らずを移植していきます
それではあらすじから
患者さんは
むし歯で歯が欠けてしまって何から始めたらいいかわからない
と悩まれる２０代前半の女性
歯医者さんが苦手でなかなか通院ができなかったとのこと
治療しなければならないところは多くありますが、
まずは歯牙移植から行い、治癒期間に他の治療へ移行する計画を立てました
炎症が大きい保存不可能歯のため、移植に先立ち抜歯を行います
抜歯だけでなく、歯根部に蔓延る膿の袋も徹底的に除去します
抜歯後９週間ほど歯肉の治癒を待ち、
さあいよいよ歯牙移植です
ここまでが前回までの流れです
歯肉を開き移植床の形成を行なって親知らずを抜歯しながら試適します
今回の症例ではあらかじめ歯根の完成度の状況を確認するため歯牙レプリカを製作し
実際に摘出した移植歯と比較して見ました
CTのデータから作成した親知らずのレプリカの再現性はいいですね。
歯牙レプリカを用いての歯牙移植は自由診療での歯牙移植のみ行なっております。
歯牙レプリカの優位性については別のブログでもご紹介しておりますが、
歯牙レプリカを使用しながらの歯牙移植は移植歯への負担を最小限にすることで
その成功率を高いものにする重要なポイントです。
今回は新しい３Dプリンターの精度を兼ねて参考程度に製作してみましたが、
やはりこの精度で歯牙移植ができるのはとても心強い！
患者さんの安心安全と成功率を上げる影武者なのでぜひ他のブログも読んでください！
話が脱線しました・・・
移植歯が予定通りのポジションに指摘できたら縫合による固定と
接着性レジンによる固定の二重固定を行っていきます
このまま４週間安静にしてもらい
その後に固定除去を行なっていきます。
あなたの歯が抜歯しかないと言われたとき
インプラント・ブリッジ・入れ歯に次ぐ第４の選択肢として歯牙移植という治療があります
もし抜かなければならない歯があってお困りの際はぜひご相談ください
あなたの歯が１本でも多く残せますように・・・
