保険歯牙移植とは①
こんにちはハートフル総合歯科グループの野田裕亮と申します。
今回は保険歯牙移植についてお話していきます。
「保険で歯牙移植なんてできるんですね。
移植という治療自体もここのホームページで知ったんですが、
保険でも適応になるなんて初めて知りました。」
そう言われる患者さんが最近多くいらっしゃるようになりました。
歯牙移植についての情報発信が患者さんに浸透してきていているのが実感できた反面、
情報が偏ってしまっていたのかなと反省いたしました。
今回から当院における保険適応の歯牙移植と保険適応外の自費移植の違いについて
お話していきたいと思います。
歯牙移植とは読んで字の如く歯を移植します。
保険適応となる歯牙移植は「歯のある場所に親知らずや埋伏歯を移植する」ことです。
つまりそこに保存不可能な歯が存在していなければなりません。
何年前でも、昨日でも、初診でかかる以前に抜いてしまっていれば、
移植の計画を立てる際に、移植予定地は欠損部となってしまいます。
そのため、移植を計画する際は保存不可能歯を前院で抜かずにご来院いただくようお願いしております。
自由診療での歯牙移植の場合、骨造成やソケットリフト（上顎洞を上方に挙上する手術）を
することで、骨幅や高さを得る方法がありますが、
保険の歯牙移植の場合、既存骨のなかでなんとかしなければなりません。
移植予定地の骨が水平的に、垂直的に問題がないか調べねばなりません。
水平的というのは
頬舌的、つまり骨の厚みに移植歯が入るかということと、
近遠心的、中間の歯の欠損の場合、手前と奥の歯の間に収まるかということが
垂直的というのは
上顎であれば上顎洞という副鼻腔までの距離、
下顎であれば下歯槽神経といった神経までの距離
が移植の絶対条件となります。
ここに見合うドナー歯をC T上で見つけていきます。
次回は保険歯牙移植とはPart2として保険歯牙移植と自費歯牙移植の手術の流れの違い
についてお話していきます。
保存不可能と言われた場合、
もしかしたら「保存的治療」によって治せる術があるかもしれません
抜いてしまうその前に一度ご相談ください。
あなたの歯が１本でも多く残せますように・・・
