どちらの歯を治せばいいの?③
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、前回からのブログの続きになります。
42才 女性
右下7番
3回目の根管治療開始です!
MB、ML、DLの3根管の清掃はだいぶ進んできました。
これまで、DBがない3根管であると思っていたのですが、3回目の治療時に仮封を外して
マイクロスコープで中を確認すると、あれ?DB付近にうっすら出血??らしきものが見えてきました。
前回までにこんなものあったけ?と不安がよぎりました…
何も穴をあけるような処置はしてないんだけどな…
嫌な予感しかしません( ´Д`)y━・~~
パーフォレーション?
黄色丸印部分が問題の箇所です。
触ってみるとジワーッと出血していくではないですか…
ファイルを挿入すると根管のような感じで結構入っていく感じです。
EMRと呼ばれる電気根管長測定器で明らかな振り切れたピー音がしています。
えー!どういうこと?
このような時はレントゲン撮影です。
#50のKファイルを挿入して確認してみました。
根管なのか…
ちょっとよく分からなくて、はっきりしませんが前に進むしかありません。
とりあえず、3回目の治療はここまでになりました。
4回目の治療にて、再度出血の正体を確認していきたいと思います。
根管なのかパーフォレーションなのか…
これはよく調べてみると、実はパーフォレーションであり、そもそも頬側の歯質の薄い部分が壊れており、どうにも修復不可能な状態でした。残念ですが、保存困難であると患者様にお伝えすることになってしまいました。複数回における治療回数と時間がかかってしまったことは本当に申し訳なかったと思いました。歯質が薄く、そこに穴が空いている場合には最終的な被せ物と呼ばれる補綴的側面からも長期予後の難しい症例となることが予測できるため、私としては保存困難であると診断させていただきました。今回のようにすべての歯を救うために最善の努力を惜しまず、取り組んでおりますが難しいケースもあることは臨床の現場では少なくありません。
それでも、自分のできることをしっかりとやらせていただくことには変わりありません。
もちろん、歯が残せなかったとしても患者様が望むのであれば、他の形でフォローしつつ、前を向いていくしかないと考えております。
今日も一日頑張りましょう!
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹