もしかして根尖性歯周炎になっていませんか?①
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、「もしかして根尖性歯周炎になっていませんか?」というお話です。
神経治療直後は何も問題がなかったが、数ヶ月~数年後に痛みが生じて歯肉が腫れたり、膿が出ていたりする場合は歯の中に細菌が侵入して、「根尖性歯周炎」になっている可能性が高いと考えられています。治療後の微細な隙間や歯のひび、虫歯の再発などが原因となり、歯の根の中に細菌が侵入すると、「根尖性歯周炎」を発症することがあります。細菌は歯の根の中で増殖して、根の先端から体内に侵入しようとします。それを防ぐために体は防御反応として炎症を起こし、歯の根の先に膿の袋を作ると言われています。炎症により痛みが生じ、歯の根の先の歯肉はおできのように腫れたり、押すと膿が出てきたりします。
症例です。
39才 男性
右下5番
<主訴>
4〜5年前に根管治療を行ったが、最近になって痛みと違和感を感じるようになった。
また、歯の根元あたりを押すと痛い時がある。現在は痛み止めを飲んで少し落ち着いている。
<現病歴>
・歯髄の診査
冷水痛(-)、温熱痛(-)、電気診(-)
・根尖部歯周組織の診査
打診(±)、根尖部圧痛(-)
sinus tract(-)
プロービングdepth(3mm)
<診断名>
・歯髄の状態(Pulpal):
Previously treated(既根管治療済み歯)
・根尖歯周組織の状態(Apical):
Symptomatic apical periodontitis(症候性根尖性歯周炎)
<治療方針>
根管治療
術前レントゲン写真です。
根管を見てみると、充填されている根管充填材が所々隙間が見られるような緊密とは言えない希薄な状態であると感じます。
術前における口腔内写真です。
銀歯の被せ物が装着されています。
銀歯の被せ物と土台を除去して簡単な隔壁を作成しました。
根管治療の前準備まで終えることができました♪(´ε` )
今回はここまでになります。初回の治療を終えて、次回はガッタパーチャと呼ばれる根管充填材を除去して根管の清掃・消毒を徹底的に行なっていきたいと思います٩( ‘ω’ )و
今日も一日頑張りましょう!
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹