左上1番感染根管治療-根管治療後の経過を確認してみました②-
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は前回からのブログの続きです。
根管治療後、つまり根管の清掃・消毒、根管充填まで終わった歯の3ヶ月後と6ヶ月後の経過観察に対して予後を確認することができた症例について書いていきたいと思います。
27才 女性
左上1番 感染根管治療
<主訴>
1週間前より左上1番において根尖相当部歯肉におできのようなものができた。
歯肉を押すと痛みを感じることがある。
<現病歴>
根尖部透過像(病変)あり
sinus tract(+)
・歯髄の診査
冷水痛(-)、温熱痛(-)、電気診(-)
・根尖部歯周組織の診査
打診(+)、根尖部圧痛(+)
プロービングdepth(2mm)
<診断名>
・歯髄の状態(Pulpal):
Pulp necrosis(歯髄壊死)
・根尖歯周組織の状態(Apical):
Symptomatic apical periodontitis(症候性根尖性歯周炎)
<治療方針>
根管治療
術前のレントゲン写真です。
患歯は左上1番になります。
根尖部を取り囲む透過像が認められます。
ファイル試適です。
レントゲン上にて根の長さを確認しています。
根管充填後になります。
レントゲン上では根尖付近には黒い影(レントゲン透過像)が確認できます。
しかし、痛みやsinus tractも消失しており、根管内の清掃・消毒も終わりましたので
根管充填を行いました。
3ヶ月後 6ヶ月後
上部の左右の画像を見て下さい!
3ヶ月後と6ヶ月後のレントゲン写真を比較してみると、時間経過と共に根尖病変が縮小していることが分かります。もちろん、レントゲン上において完全に消失するまでにはまだまだ時間がかかることが予想されます。やはり、結論としては年単位での経過観察が必要になってくると思います。
今日も一日頑張りましょう!
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹