根管治療を行う前に大切な歯冠部のむし歯除去
こんにちは
ハートフル総合歯科グループの歯科医師井上貴史と申します。
今回は左上の歯が何もしていなくても痛むことを主訴に来院されました患者さんについて書きたいと思います。
前回のブログです→
今回の患者さんは左上の前から5番目(第二小臼歯)の歯の症状が強く歯の神経（歯髄）を除去する根管治療が必要になりました。
根管治療をする前にまずは、歯の頭の部分（歯冠部）のむし歯を徹底的に除去します。
いきなり根管治療はしません。
なぜなら、歯冠部にむし歯などの汚れがあるとその汚れを除去しないで根管治療を行うと、歯冠部の汚れを根管内に汚れを押し込んでしまう可能性が高いからです。そのため根管治療を行う前にキッチリ歯冠部のむし歯や汚れを除去することが重要です。
今回は歯冠部のむし歯や汚れなどの除去について書きます。
治療前に麻酔をします。麻酔が効いていることを確認して治療を進めていきます。
左上第二小臼歯に歯科用回転切削器具を使用して歯冠部のむし歯を除去していきます。
歯を削る際に摩擦熱が出ます。歯に負担が少ないように注水してむし歯を除去していきます。患者さんが苦しくないように、アシスタントの方によく注水した水を吸引してもらいます。
歯冠部のむし歯の除去を進めていきます。
健康な歯質の硬さは硬いです。
むし歯に感染した歯質はとても柔らかいです。
この画像は歯科用の器具のエキスカベータを使用して、むし歯の状態を確認しているものです。歯質はむし歯菌に感染してとても柔らかくなっていて、食べかすなどの汚れがありました。
このようなにむし歯が進んだ状態なら、患者さんは痛みがつらかっただろうと思われます。
このむし歯になった部分を徹底的に除去していきます。
この画像は左上第二小臼歯のむし歯を除去した状態です。
エキスカベータを使用して歯質が健康な歯質の硬さになっているか確認します。
今回は根管治療を行う前に大切な歯冠部のむし歯や汚れを徹底的に除去した内容を書かせて頂きました。
思っていた以上にむし歯が進んでいました。
むし歯が歯髄にまで及んでいたことで、患者さんの痛みに繋がったと思います。
次回は根管治療について書きたいと思います。
今後ともよろしくお願いします。
井上貴史
