噛める入歯を作る!(上顎総入れ歯編)⑤~精度を高める咬座印象~
こんにちは!ハートフル総合歯科グループ 歯科医師小坂井 竜也です!
このシリーズでは上の総入れ歯の作っていく流れや、ポイントを中心にお話します。
前回は仮にできた入れ歯の試し入れを行なって、適合よく、見た目や会話の問題もなかっため、より精度を上げていくための方法「咬座印象」の説明を行いなした!
今回は、この咬座印象の実践になります!
前回のおさらいです
噛み合わせがある程度正しければ、入れ歯の床の部分が、顎の粘膜に適合よくくっついてくれます。
通常の入れ歯の型取りの際には、型取り材を手指圧で抑えて顎の粘膜の型をとってます。
しかし、実際に噛んでいる状態で圧のかかっている粘膜を再現しているわけではありません。
これを解決するのが、この型取り方法なのです!
この方法は、仮の入れ歯自体を型取りの器として利用していく方法です!
なんだそれ?と思うと思いますが、実際の流れを追って説明していきます!
この仮の入れ歯にシリコン印象材をを流して、型をとっていきます。
このケースは、前回で入れ歯の適合、噛み合わせが良好だったことが前回のブログで分かっているので、この状態を前提でお話をしていきます
まずは、シリコンの接着剤を薄く塗っていきます。
この青いのが接着剤です。入れ歯の内側だけでなく、全体的に塗っていきます。
そして、シリコン材の填入を行います。
厚みが出ないようにうすーく、流れの良い材料を使用します。
できれば、入れ歯の器の橋や脇にも少し印象材を入れておくと全体の型取りが可能となります。(内面だけでも良いケースもありケースバイケースですね)
噛み合わせの部分は、入れ歯の位置を動かさないようにするなら、先に噛み合わせだけシリコン材をとっておいても良いし、同時に噛み合わせもとっても構わないと思います。
ケースバイケースですね!
あとは、口の中に入れて噛んでもらって5分感待ってもらいます。
そうして取り外しました!完全に吸着しているので全然取れませんでした!
紫色のが型取り材です!
あとは、これに石膏を盛ってもらって最終的な入れ歯を作成します!
この方法は、このように入れ歯の適合を上げるためと、コピーした入れ歯を最終形態に移行する際に使用します。(後者が石膏分離材として)
後者は、気に入った入れ歯を形を変えないで、薄くて強度のある金属の床の入れ歯にすることが可能なので、この方法は多用しています!
この方法は、あくまで、噛み合わせがある程度ただしことが前提なので、仮の入れ歯を入れていたかったり、落っこちてしまう場合は絶対にうまくいかないのです
こうして、次回、最終的な入れ歯が完成致します!
全ては患者さんのために!