噛める入歯を作る!(上顎総入れ歯編)④~仮の入れ歯の試し入れから、さらに精度を高める!~
こんにちは!ハートフル総合歯科グループ 歯科医師 小坂井 竜也です
このシリーズでは上の総入れ歯の作っていく流れや、ポイントを中心にお話します。
前回は、患者さんの正しい噛み合わせの動きのトレースを行いました!
今回は、その噛み合わせを基準に、仮の入れ歯を作成して、患者さんのお口の中に試し入れをし、さらに入れ歯の精度を確かめていきます!
これが、ワックスと人工の歯を並べた仮の入れ歯(蝋義歯)になります。
この入れ歯では、歯並びの見た目や、簡単な噛み合わせを見たり、適合の確認、または、発音まで見ていきます!
この仮の入れ歯の良いところは、完成前に後戻りができるような加工が可能なところなのです!
良いところを残して、気になる箇所を直したり、そもそも全体的に修正したりできるので、総入れ歯の方は必須の手順かと思われます。
まずは、お口の中に入れて、押して見て違和感はありませんでした!
次に、噛み合わせの確認です!再三言っているとうり、一番大切なところです!
噛み込むことはできないのですが、現状でしっかり咬めており、噛み合わせのバランスもほとんど調整がいりませんでした!
高さ及び、3次元的な顎の動きも大きくそれていないと判断しました。
また、落ちてくるどころか、しっかり上顎にくっついている状態です!
あとは、見た目の確認です!特に前歯の並び方はその人の性別や個性まで反映するもので、人に与える印象を決定づける非常に大切なところです!
この方は、非常に満足されていました!
喋った感じも問題なく、このまま完成でも良さそうです!
しかし、今回は、より入れ歯の精度を高めるためある方法をいたしました!
それが「咬座印象」という方法です(ブログ)
この方法は、入れ歯が噛んだ状態で、顎に床の部分が接して、機能していることに着目し、
噛んで、入れ歯が機能している状態での顎の粘膜の型が取れれば、より精度の高い入れ歯ができるよね?というお話でした!
大前提として、噛み合わせの精度が高いことが必須なのですが、このかたの場合「咬座印象」が有効に働くと診断したので、その手法を取り入れました!
次回、実戦に移ります
全ては患者さんのために!