右上4番感染根管治療-電気メスによる歯肉切除②-
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
前回のブログの続きです。
両隣接部の近・遠心部における陥入歯肉を電気メスによって歯肉切除を行いました。
今回は電気メスによる歯肉整形という形で対応しましたが、
電気メスには止血効果もあるため、その後の隔壁などの補強も行いやすく治療がスムーズにできました。
ここで電気メスについて少し調べてみると、一般に電気メスといわれている機器は、正確には“高周波電気メス”と呼びます。
その歴史は意外と古く、1910年にアメリカのWilliam Clarkが外科手術に応用したのが始まりだと考えられます。
この器具は軟組織を切開するのに周囲の組織にダメージを与えることなく、出血も極端に少なくてすむことから、
医療分野では広範かつ頻繁に使用されてきました。
歯科領域でも始めは一部口腔外科の手術に使用されていましたが、最近では器具の品質が向上し、
歯科専用のものが開発されたこと、また、比較的低価格で購入できるため、大多数の歯科医が装備するほどに
普及した器具となっています。
また、この電気メスは構造が比較的シンプルで壊れにくく、高度の技術も必要とせずに軟組織の切開や切除、
血液の凝固や止血が行えること、さらに、複雑な形態をした口腔内のほとんどの部位で使用可能なため、
歯科医院では利便性の高い器具と言われております。
電気メスによる歯肉切除後、隔壁作成を行ったところです。
虫歯による軟化象牙質がやはりまだ一部残っていますので、可及的に除去していきます。
歯肉整形と隔壁によりラバーダム防湿が可能になり、根管治療の準備ができました。
根管治療における前処置ですね。
と、ここまでは順調に進んでいましたが、、、
実はここから先の治療に関しては、私と患者様のスケジュールが合わず、
他の先生含めて一緒に治療にあたることになりました。
ここから先の治療内容に関して詳細を書くことはできませんが、
結果報告として最後まで書かせていただければと思います。
根管充填後です。
治療も滞りなく終了して、とても良かったです。
支台築造(土台)、被せ物の治療まで無事に終えることができました。
但し、術前の残存歯牙の状態が決して良好なものではありませんでしたので、引き続き経過観察が必要であると思います。
今回は、最初から最後まで見ることができなかったことが悔やまれるところですが、
最終補綴物まで終えることができたことは非常に良かったと思います。
今日も一日頑張りましょう!
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹