水酸化カルシウムの意義について
こんにちは。
ハートフル歯科のドクターM
本山です。
今回は、、、
「水酸化カルシウム」について書いてみたいと思います。
なぜ、今なのか?
とーっても重要だからなのですww
どうしても、根管治療と検索すれば「ラバーダム」「マイクロスコープ」ばかりにフォーカスされがちですよね。
しかし、他にも大切なことがあることを少しでも知って欲しいからなのです。
根管治療の目的は、細菌数の減少です!
その目的達成のために、水酸化カルシウムは必要なのです。
貼薬にはいくつか種類がありますが、
最近の傾向としては、根管貼薬=水酸化カルシウムがスタンダードになっていると思います。
私も水酸化カルシウムしか使用しません。
↑ 根管貼薬(根管内に水酸化カルシウムを貼薬)
感染根管治療において、
1回で治療を終わらせる場合はイスマスや根尖分岐、象牙細管にも多量に細菌が残留していたが、
水酸化カルシウムによる根管貼薬を行った2回目以降の治療の方が細菌除去効果が顕著であったという報告があります。
つまり、根管のような複雑な構造をしている根管系に対して、潜伏しているような細菌を除去するために水酸化カルシウムのような根管貼薬剤は優れた殺菌効果があるということになるわけです。
但し、水酸化カルシウムも完璧ではありません。
通常、根管治療における機械的拡大・化学的洗浄後に1週間程度の貼薬を行うことで高い効果を示すと言われていますが、
時間経過とともに効果の減弱を認められるとも言われています。
これは複雑な根管系やアルカリ耐性菌の存在、象牙質の緩衝作用など
根管内の環境に影響を受けることにも起因していると思われます。
また、感受性の異なる複数の細菌の種に対して幅があることも関係しています。
しかし、他にも優れた性質が報告されています。
①殺菌効果
②滲出液抑制作用
③硬組織形成能
④有機質溶解作用
⑤歯根吸収抑制作用
安全に使用すれば生体への為害作用も少なく、その上殺菌効果や組織に対しての治癒能力など
その有効性を活用することが望ましいことは明白であると考えております。
期待度は大ですねww
私たちが根管治療に対して、このようなものを用いて治療を行っているということが
少しでもご理解いただければと思っております。
歯科治療は何を行っているのかが、どうしても分かりづらいところがありますよね。
逆にあまり詳しく書くと専門的になり過ぎてしまい、読むのもしんどくなりますから、
できるだけ簡単に書くように心がけていますwww
あまり文章をまとめることが得意ではありませんので至らないところも多いかと思いますが、
気が向いたら読んでいただく程度で構いません。
患者様と一緒に知識の共有ができれば幸いです!
今日も一日頑張りましょう!
“すべては患者様の笑顔のために”
今後ともよろしくお願い致します。
本山 直樹